
オフィスの内装工事にかかる費用は?
工事業者の選び方と最新事例も解説
オフィスの内装工事は、レイアウトやデザインだけでなく、電気・空調・通信環境などさまざまな工事が関わります。そのため、「どの工事でどの対応ができるのか」「どれくらい費用がかかるのか」が分かりにくいと感じる方も多いでしょう。
また、内装工事は依頼する工事業者によって、費用や品質、進行のしやすさが大きく変わる点も重要なポイントです。本記事では、オフィス内装工事の種類や費用相場、工事業者の選び方をはじめ、工事の流れまでわかりやすく解説します。
目次
1. オフィスの内装工事とは? 工事の種類
オフィスの「内装工事」と聞くと、床や壁、天井などの仕上げをイメージする方が多いかもしれません。しかし、実際にはパーティションや電気、空調、水回り、LAN配線、消防・防災設備まで幅広く含まれます。「内装」と一括りにしていても、実際には複数の専門家が関わる複合的なプロジェクトです。
以下にインフラ工事を含む内装工事の種類を整理しました。
■内装工事の種類(仕上げ・空間構築)
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種類 |
内容 |
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建築工事 |
床・壁・天井の下地や仕上げを含む基本工事。間仕切りの設置や開口部の調整、内装全体のベースをつくる工事 |
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造作工事 |
受付カウンターや収納、造り付け家具などをオフィスに合わせて製作・設置する工事 |
■インフラ工事の種類(設備・環境整備)
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種類 |
内容 |
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電気工事 |
照明の設置やコンセント・スイッチの配置、分電盤の設置など電力供給に関わる工事。レイアウト変更に伴い配線の引き直しが発生する |
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空調工事 |
エアコンや換気設備の設置・移設・増設を行う工事。室内の温度や空気環境を整えるために重要 |
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防災設備工事 |
火災報知器やスプリンクラー、誘導灯などの設置・移設を行う工事。法令に基づき設計・施工が必要 |
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セキュリティ工事 |
入退室管理システムや防犯カメラの設置など、オフィスの安全性を高めるための工事 |
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電話・LAN配線工事 |
インターネット回線や電話回線の配線、LANケーブルの敷設など通信環境を整備する工事 |
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衛生設備工事 |
トイレや給湯室などの水回り設備の設置・改修、給排水管の整備を行う工事 |
これらの工事は、それぞれ専門性の異なる工事業者が関わるため、どの工事がどこまで必要かによって費用が大きく変動します。また、間仕切りの増設など一見シンプルな工事であっても、電気・空調・防災設備の変更が連動して必要になるケースは珍しくありません。まずは自社のオフィスに必要な工事の範囲を漏れなく洗い出すことが大切です。
2. オフィスの内装工事の費用相場
オフィス内装工事の費用相場は、条件によって大きく異なるため一概にはいえませんが、内装工事費は坪あたり約10万〜30万円が目安です。これに加えて、インフラ工事や什器購入費なども発生します。
内装工事に関連する主な費用項目と相場をまとめると、以下のとおりです。
■内装関連費用の相場
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費用項目 |
概要と費用相場 |
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内装工事費 |
床・壁・天井や間仕切りの施工などで、坪あたり約10万〜30万円が目安 |
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インフラ工事費 |
電気・電話・LANなどの配線工事にかかり、1人あたり5万〜15万円程度 |
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什器購入費 |
デスク・椅子・会議テーブルなどの購入費で、1人あたり20万〜30万円程度が相場 |
※インフラ工事費は配線工事を中心とした目安であり、空調設備や水回りの新設・移設などを伴う場合は、この金額に加えて別途費用が発生するケースが一般的
費用イメージ
実際の費用感をイメージしやすくするために、一般的なオフィスのケースで考えてみましょう。例えば、150坪・50名規模のオフィスで内装工事を行う場合の目安は以下のとおりです。
<150坪50名規模のオフィスで内装工事を行った場合>
- 内装工事費 約1,500万~4,500万円
- インフラ工事費 約250万~750万円
- 什器購入費 約1,000万~1,500万円
合計:約2,750~6,750万円程度
同じ規模のオフィスでも、工事内容や設備、什器の選び方によって費用には大きな幅が生まれます。そのため工事業者の相見積もりを取る場合は、同じ条件で各社に見積もりを依頼することが重要です。
工事区分(A工事・B工事・C工事)による費用の違い
内装工事の費用を考える上で、もう1つ押さえておきたいのが「工事区分」です。内装工事は、A工事・B工事・C工事の3つに区分され、それぞれ発注先や費用の決まり方が異なります。
<工事区分>
- A工事:ビルオーナーが費用負担・実施する工事(共用部など)
- B工事:テナントが費用負担し、ビル指定工事業者が行う工事(設備関連など)
- C工事:テナントが自由に発注できる工事(内装など)
特にB工事は、ビル側が指定した工事業者に依頼する必要があるため、コストが比較的高くなりやすい傾向があります。また、どの工事がどの区分に該当するかは物件ごとに異なるため、事前に確認しておくことが重要です。この区分によって、発注先の自由度やコストが変わるため、内装工事の見積もりを取る際には必ず確認しましょう。
A工事・B工事・C工事の違いや費用削減のアイデアについては、以下の記事でくわしく解説しています。
3. オフィスの内装工事業者の選び方
オフィスの内装工事はどの工事業者に依頼するかによって、費用・品質・スケジュールに大きな差が生まれます。ここでは、内装工事業者を選ぶ際に押さえておきたいポイントを解説します。
一括で対応できる工事業者を選ぶ
内装工事は、建築・電気・空調・通信など複数の工事業者が連携して進めるものです。それぞれを個別に発注すると、工事業者間の調整をすべて社内で行う必要が生じるだけでなく、責任の所在が曖昧になり、トラブルが生じやすくなります。設計から施工、各工事の調整までを一括で対応できる工事業者に依頼することで、スムーズな進行と品質の安定につながるでしょう。
オフィスづくりの実績で選ぶ
オフィスの設計から内装工事までを手掛けた実績が豊富な工事業者であれば、過去の事例をもとに課題解決に向けた具体的な提案を受けやすくなります。業種や規模が近い実績の有無を確認することで、自社の状況に近い知見を持っているかどうかを判断できるでしょう。
提案力で選ぶ
「要望をそのまま形にするだけ」ではなく、課題に対して最適な解決策を提示できる工事業者かどうかも工事業者選びのポイントです。例えば、「会議室を増やしたい」という要望に対して、コストへの影響や、別の代替案も併せて提示できるかどうかは、工事業者の提案力が試されるところです。初回の打ち合わせや相見積もりの段階で、自社の課題をしっかり共有し、どのような視点で回答が返ってくるかを確認してみましょう。
アフターサポートの有無で選ぶ
内装工事は、引き渡し後の運用の中で不具合が生じて調整が必要になるケースも少なくありません。施工後のメンテナンスや不具合対応、運用に応じた改善提案など、アフターサポートの体制が整っている工事業者を選ぶことが、長期的な安心につながります。契約前に「引き渡し後の対応窓口はどこか」「対応可能な範囲はどこまでか」を確認しておくとよいでしょう。
4. オフィスの内装工事の流れ
オフィスの内装工事は、レイアウト設計から工事、引き渡しまで複数の工程を経て進められます。スムーズに進行するために、全体の流れを事前に把握しておきましょう。
1. 要件整理・現状確認
働き方や必要席数、課題を整理し、必要な工事範囲を明確にします。この段階で「何のために工事をするのか」という目的を明確にすることが、その後の設計や費用判断の軸になります。動線が悪い、集中できる場所がないなど現状のオフィスの課題を洗い出しておくと、工事業者への依頼もスムーズになるでしょう。
2. レイアウト・デザイン設計
動線やコミュニケーション、将来的な運用も踏まえて空間を設計します。自社に合う働き方の方針と空間デザインを連動させながら、実際の使いやすさを重視した設計を行いましょう。フリーアドレスやABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)の導入も必要に応じて検討します。
3. 見積もり・工事内容の確認
工事範囲や費用、A工事・B工事・C工事の区分などを確認します。見積もりの内容を細かく確認することで、工事後の追加費用を防げます。複数の工事業者から相見積もりを取得し、条件が同じかどうかを確認しながら比較検討しましょう。
4. 着工・工事管理
内装工事やインフラ工事を進行し、スケジュールや品質を管理します。一括対応の工事業者に依頼した場合は、業者側が各工事の調整を担当するため、社内担当者の負担を抑えることができます。
5. 引き渡し・運用開始
什器の搬入や最終確認を行い、運用を開始します。引き渡し後は、社員からのフィードバックをもとに細かな改善を行うことで、オフィスの快適性をさらに高めていきましょう。
オフィスの内装工事は、複数の工事や関係者が関わるプロジェクトです。早い段階から全体のスケジュールと工事範囲を整理しながら進めることで、想定外のコストや遅延を防げます。
5. オフィスの内装工事を実施した事例
ここでは、オカムラが実際にオフィス内装工事を行った事例を規模別にご紹介します。
【小規模】新拠点の新設で採用強化と交流促進を実現(面積規模:約150㎡/人員規模約:約20名)

ビーウィズ株式会社 様は、長崎での採用強化とエンジニアのレベルアップを目指し、新拠点「デジタルラボ長崎」を新設しました。内装は、集中して業務を行うフリーアドレスの執務エリアと、イベントやセミナー、ミーティングなどを行う共創エリアを緩やかにつなぐ空間設計を採用。可動式の什器やパーティションを兼ねた造作ベンチを導入することで、イベントや勉強会、ミーティングなど用途に応じた変更が可能です。メインカラーにはエネルギッシュなビタミンカラーを使用し、エンジニアのクリエイティビティを刺激する空間を実現しています。

長崎のエンジニア人材確保へ、働きやすくエネルギッシュな空間|ビーウィズ株式会社
【小規模】創業150年の老舗企業が全面改装でフリーアドレス化と交流促進を実現(面積規模:約950㎡/人員規模約:約60名)

創業150年を超える株式会社清永宇蔵商店 様は、次世代への事業承継と人材確保を見据えて営業本部を全面リニューアルし、固定席からフリーアドレスへ移行しました。
直線的に配置されていた旧オフィスは、執務中の気軽な移動がしづらく、社員同士の交流に課題を抱えていました。そこで、執務エリアとミーティングエリアを分散して配置。曲線的な動線を取り入れ、各エリアに行き来しやすい空間設計としました。休憩や昼食のためのリフレッシュエリアは、水色と木目を基調としたデザインを採用し、北欧のカフェのような空間に。仲間と談笑しながら過ごせるテーブル席や、一人で過ごせる窓際のカウンター席、ゆっくりくつろげるソファ席、キッチンカウンターのハイチェアを揃え、その日の気分によって席が選べる仕様です。

創業150年企業のオフィス改革。曲線を活かした"つながる"空間|株式会社清永宇蔵商店
【中規模】20年変わらないオフィスをWell-being重視の空間へ(面積規模:約3,000㎡/人員規模:約500名)

株式会社JALナビア 様は、500名以上が働く東京オフィスを改装し、オペレーターが閉塞感を感じやすかった旧オフィスを、開放的な交流の生まれるオフィスへと刷新。社員が心身ともに充実し、自分らしく働ける職場を実現しています。
受電部門の執務エリアは、ペーパーレス化と収納棚の削減を実施。部屋の長辺と平行にデスクを配置し、見通しの良い開放的な印象になりました。通路幅にゆとりを持たせ、全席に上下昇降デスク「Swift」を導入し、車椅子ユーザーを含むすべての社員が行き来しやすい空間となっています。南側と北側の両方に設置されたリフレッシュスペースは、改装に伴いスペースを拡張。配色や家具のデザイン、植栽にもこだわり、カフェのような設えです。改装によって、心と体が整い、自分らしい働き方ができる空間に生まれ変わりました。

見通しの良い滑走路(Runway)を、堂々と自分らしく歩むように働く|株式会社JALナビア
【中規模】築60年の自社ビルを建て替え、交流を生むものづくりの拠点へ(面積規模:約9,400㎡/人員規模:約400名)

120年以上の歴史を持つ法律専門の出版社である第一法規株式会社 様は、老朽化した築60年超の長野オフィスを建て替えました。長野オフィスは書籍の編集などのものづくりを担う拠点であるため、業務効率化・生産性向上を意識して空間を設計。
4階建ての新オフィスは、各フロアを機能ごとに設計し、1階は来客を迎える空間として自社出版の書籍などが展示される「社外PRスペース」、2・3階はフリーアドレス(一部グループアドレス)の「執務フロア」、4階は昼食や休憩ができる「リフレッシュエリア」としました。これにより多様なエリアでコミュニケーションが生まれるようになり、社員の業務効率化と生産性向上に貢献しています。


築60年の社屋を建て替え。交流が生まれるものづくりの新拠点|第一法規株式会社
【大規模】7フロアから3フロアへ集約し、一体感のあるワークプレイスを実現(面積規模:約8,820㎡/人員規模:約800名)

紙おむつや生理ケア用品などを手掛けるユニ・チャーム株式会社は、本社オフィスを移転し、7フロアを3フロアに集約する大規模なプロジェクトを実施しました。
最大の特徴は、40〜42階の3フロアを内階段でつなぎ、1フロアのように機能させる設計です。41階には全社員が集まるエントランス・カフェ・モバイルロッカーを集約し、各フロアとの動線を整備。執務エリアには、各部門の拠点となる天井と床を円形で区切った空間「チャームドッツ」を点在させ、ABWエリアと組み合わせて働いています。


6. オフィスの内装工事は、工事業者選びがプロジェクトの成否を左右する
オフィスの内装工事は、床・壁・天井といった仕上げだけでなく、電気や空調、水回り、通信環境など、複数の工事が組み合わさって進められます。そのため、工事の内容や範囲によって費用は大きく変動し、単純な坪単価だけで総額を把握することはできません。また、費用を検討する際は、A工事・B工事・C工事といった区分や、建物の条件によってもコストや進め方が変わるため、事前の確認が不可欠です。
スムーズに内装工事を進めるには、全体を見据えた計画を立てるとともに、各工程を一括で管理できる工事業者に相談することが望ましいでしょう。
オフィスの内装は、社員の働きやすさや生産性、企業イメージにも大きく影響する重要な投資。費用だけで判断するのではなく、自社の目的や課題に応じて最適な内装を検討することが大切です。
オカムラでは、要件整理から設計、内装工事まで一気通貫で対応できます。オフィスの内装工事を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
よくある質問
Q:オフィスの内装工事の費用相場はどれくらいですか?
A:内装工事費の目安は、坪あたり約10万〜30万円です。これに加えて、電気・LAN配線などのインフラ工事費(1人あたり5万〜15万円程度)、デスクや椅子などの什器購入費(1人あたり20万〜30万円ほど)が発生します。ただし、工事内容や設備の選び方によっても大きく変動するため、純粋な坪単価だけで費用を算出することはできません。
Q:B工事とは何ですか?
A:B工事とは、ビルのオーナーが指定した工事業者によって行われる工事のことで、設備関連の工事が該当するケースが多いです。テナントが自由に工事業者を選べないため、競合他社との価格比較がしにくく、相場より高くなりやすい傾向があります。どの工事がB工事に該当するかは物件ごとに異なるため、契約前に必ず確認しておくことが重要です。
Q:内装工事業者はどのように選べばよいですか?
A:建築・電気・空調・通信などの複数の工事を一括で対応できる工事業者を選ぶことで、調整の手間が減り、スムーズな進行につながります。さらに、オフィスの内装実績が豊富かつ自社と同じような規模・業種の実績を持つこと、要望だけでなく課題への提案ができること、引き渡し後のアフターサポートが充実していることも、重要な選定ポイントです。
イラスト:Masaki
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オカムラでは、初期段階からお客様のニーズや課題を伺い、スケジュール立案や検討資料づくりをサポートしています。 お問い合わせ
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オカムラでは、オフィスの企画・設計・施工・運用までを一貫してサポートします。
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まだ具体的な計画がなくても、相談して大丈夫ですか?
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もちろん大丈夫です。
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「移転か改装か迷っている」、「まずはイメージを膨らませたい」など、どんな段階でもお気軽にご相談ください。 お問い合わせ
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