半導体製造装置開発の最前線を支える新開発棟。共創から「ひらめき」が生まれる ――開発の効率化とウェルビーイングを両立する空間設計

東京エレクトロン九州株式会社 様

半導体製造装置開発の最前線を支える新開発棟。共創から「ひらめき」が生まれる ――開発の効率化とウェルビーイングを両立する空間設計

東京エレクトロン九州株式会社 様

Project Data

プロジェクト名
東京エレクトロン九州株式会社 プロセス開発棟新設プロジェクト
面積規模
約27,000㎡
人員規模
約600名
完成年月
2025年10月

About Client

東京エレクトロン九州は、東京エレクトロンのグループ企業で、世界的な半導体製造装置メーカーです。半導体の製造工程に欠かせないコータ/デベロッパ、洗浄装置、3次元実装装置の開発・製造をおこなっています。

Point!

  • 開発エリアが手狭になり新棟を増築。開発環境と執務エリアを整えたい
  • 熊本県の素材や風景を取り入れ、地元への愛着を感じられる空間に
  • 交流スペースを点在させ、偶発的な出会いから「ひらめき」を引き出す
  • 業務から離れて休憩できる空間をつくり、従業員の健康に配慮した
<em>1Fエントランス</em>  東京エレクトロン九州株式会社 様
<em>2F休憩スペース</em>  東京エレクトロン九州株式会社 様
<em>3F KYOSOエリア</em>  東京エレクトロン九州株式会社 様
<em>4F執務エリア</em>  東京エレクトロン九州株式会社 様
<em>4F休憩エリア</em>  東京エレクトロン九州株式会社 様

Project Story

東京エレクトロン九州 ご担当者様

当社の課題

半導体製造装置の開発エリアが手狭になり、執務エリアも不足していました。会議室の数と種類が少ないため、秘匿性の高い会議やWeb会議など、目的に合う部屋が選べずスペース効率が悪いことも課題でした。また、社員から「ソファ席などくつろげるスペースが欲しい」との要望も寄せられていました。

当社のありたい姿

開発機能の強化と、社員が生き生きと集える空間づくりの両立

スペース不足解消のために、既存棟の隣に「プロセス開発棟」を新設。開発スペースと執務スペースを拡充し、会議室の数と種類を増やして、業務効率と利便性を向上させたいと考えていました。従業員がリラックスできる場所も豊富に設けて、仕事のオンオフが切り替えられる「出社したくなるオフィス」になることを期待しました。

大谷 信也

ゾーニングと紹介するエリア

ゾーニングと紹介するエリア
Scene 1

熊本の自然が息づく、多目的なエントランス

1階エントランスは、大きな窓から自然光が入る、明るく開放的な空間です。熊本県産材の造作ベンチや阿蘇の山並みを表現した壁面のルーバーが、地域への愛着やつながりを感じさせます。

奥の壁には250インチの大型モニターが備え付けられており、ウェルカムボードとしてだけでなく資料も投影でき、セミナーや会社説明会の会場としても活用できる設計です。モニター前には可動式ソファが配され、来訪者とのコミュニケーションスペースにもなっています。

Scene 2

心の緊張をほぐし、安らぎのひとときを

2階のクリーンルームの出入口前には、阿蘇の眺望を楽しめる明るい雰囲気の休憩スペースがあります。クリーンルームでの高い緊張感を伴う作業の前後に一息つけるよう、木の温もりを感じさせるインテリアで統一。グリーンを置いた天井から吊り下げた帯状の装飾とカウンターが通路からの視線を受け止め、空間を緩やかに切り分けています。休憩スペース内には、災害時などに安全管理をするためのカードリーダーやモニターが配備され、緊急避難場所としても活用できる設計です。従業員の安全と安心に配慮した安らぎの空間となっています。

Scene 3

自在なレイアウトで、新たな共創を生む

3階のKYOSOエリアは、社内外さまざまな人々が交わって自由なアイデアを生み出す、共創のための空間です。アジャイルな環境を追求し、キャスター付きのデスクとチェアや可動式モニターにより、人数や目的に合わせて自在にレイアウトを変更できます。プロジェクターやマイクも備えており、イベントなどにも対応可能です。空間を彩るウォールアートは、熊本大学の学生が描いたもので、阿蘇五岳をモチーフに、時の流れや水の循環といった自然の営みと地域とのつながりが表現されています。創造性を刺激する、開放的な場所となっています。

Scene 4

視線が交差する動線が、自然な対話を生む

4階の執務エリアでは、プロセス技術部門の社員を1フロアに集約しています。中央に位置するメイン動線は、照明やカーペットで緩やかに示され、その両脇には打ち合わせスポットが並びます。メイン動線をジグザグな形状にすることで、歩く人の視線が自然と周囲へ向き、社員同士が顔を合わせやすい環境に。6カ所あるトップライト(天窓)下には、デザインの異なる交流エリアが配置されるなど、偶発的なコミュニケーションを促す仕掛けが随所に散りばめられています。

Scene 5

しっかり休むための、趣の異なる休憩空間

「休む時はしっかり休む」という基本方針に基づき、4階執務フロアの一角には広々とした休憩エリアが設けられています。ヘリンボーン柄の床や、サインの役割を果たす独創的な曲線の照明が、執務エリアとは異なるカフェのような雰囲気を演出。空間を明確に分けることで、自然な気持ちの切り替えを促しています。

新棟では「快適な執務環境」と「質の高い休息」を両立させ、社員が出社したくなるオフィスを実現しました。ここから生まれる新たな共創が、将来の研究開発において大きな成果として実を結ぶことが期待されます。

Credit
編集
水上アユミ(ノオト)、オカムラ編集部
執筆
神代裕子

記事内の情報は取材当時の情報です。

この記事は2026年6月 8日に公開されたものです。

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