新しい価値を「共」に「創」り上げていくイノベーション拠点 ――関連3部署が集まり、連携して新しい価値を生み出す「PORT(港)」

太平洋工業株式会社 様

新しい価値を「共」に「創」り上げていくイノベーション拠点 ――関連3部署が集まり、連携して新しい価値を生み出す「PORT(港)」

太平洋工業株式会社 様

Project Data

プロジェクト名
太平洋工業株式会社 Innovation Center PACIFIC PORT新設プロジェクト
面積規模
5800㎥
人員規模
約100名
完成年月
2025年10月

About Client

岐阜県大垣市に本社を構える太平洋工業は、国内外に展開する自動車部品メーカーです。創業時から扱うバルブコア・タイヤバルブ製品は、国内100%、世界では50%を超えるシェアを誇ります。プレス・樹脂製品、電子・制御機器製品なども開発・製造しており、これらのコア技術を活用した新製品の開発にも挑戦しています。

Point!

  • 手狭な開発環境と、関連部署間での連携の取りづらさが課題に
  • ベンチマークやイノベーションのエリアを設け、新製品や新技術開発の環境を整備
  • 関連部署の執務席をワンフロアに集約し、共創空間を構築する
  • ワイガヤエリアやカフェエリアで人と人との結節点をつくる
<em>2Fベンチマークエリア</em>  太平洋工業株式会社 様
<em>2Fイノベーションエリア</em>  太平洋工業株式会社 様
<em>2F執務エリア</em>  太平洋工業株式会社 様
<em>2Fカフェエリア</em>  太平洋工業株式会社 様
<em>1Fエントランスホール</em>  太平洋工業株式会社 様

Project Story

太平洋工業 ご担当者様

当社の課題

設計開発、デザイン、新規事業と3部署のオフィスが離れた場所にあり、打ち合わせなどの実務や連携強化に支障がある状況でした。また、開発や設計の課題を評価するためのエリアが手狭で、執務エリアからも遠く、移動や運搬に手間がかかっていました。試作エリアも整っておらず、非効率な開発環境を改善したいと考えていました。

当社のありたい姿

部署間の連携を深め、未来に向けた研究開発の拠点を構築したい

東大垣にある工場の敷地内に、2階建ての研究開発棟「Innovation Center PACIFIC PORT」を新設しました。関連部署が同じ棟で働くことで、開発・設計・試作・評価へ一体的に取り組み、新規事業の創出も加速させます。また、部署間の連携を深めて業務効率を上げ、オフィス環境に起因するストレスをなくしてイノベーションを起こしていきたいです。

以前のオフィス
BEFORE
山田 智博

ゾーニングと紹介するエリア

ゾーニングと紹介するエリア
Scene 1

手を動かし議論を交わす、製品開発の場

競合品の比較・検討をはじめ、実物を用いた議論や技術的なレビューが行われるベンチマークエリア。モックアップを触る作業スペースも兼ねているため、作業に使う道具や製品を保管するラックが備えられ、ラボのような雰囲気のデザインが取り入れられています。柱や壁で隔てることなく写真奥のイノベーションエリアにつながっているため、作業や会議の様子が周囲で働く人の視界に入り、適度な風通しのよさや交流機会をもたらします。階下にある試作・評価エリアとは階段で直通しており、行き来しやすい設計です。

Scene 2

知見や情報を共有し、イノベーションを創出

ベンチマークエリアと執務エリアを行き来する動線上に設けられたイノベーションエリアは、偶発的な交流機会の創出と情報収集・発信の場になっています。白い天板のL字型カウンターでは社内向けの展示ができ、プロジェクトの進捗や成果に触れられる場に。通りがかりの人を巻き込みやすい設えです。エリア奥で実施されている研修の様子を視界に入れつつテーブル付近で打ち合わせや立ち話をするなど、オープンに過ごす姿が見られます。研究開発の現場に合わせて、自由な活用が期待できるエリアです。

Scene 3

「集中」と「ワイガヤ」を柔軟に行き来する

全体が見通せる執務エリアは、将来的な増員にも対処できる、ゆとりある空間です。チームメンバーと細やかなやり取りがしやすいよう、部署ごとの固定席を採用。軽やかな印象を与える白を基調としたデスクが対向型に配置され、チームや他部署の様子を自然と知ることができます。各デスク島の通路の先は「ワイガヤエリア」として多様なテーブルとチェアがならびます。気分や用途によって作業場所を選ぶABWを採用し、オフィス内を適度に歩き回ることで、新たなコミュニケーションが生まれます。

Scene 4

リラックスして、広がるコミュニケーションの輪

メリハリある働き方を実現するリフレッシュ空間として、落ち着いた雰囲気が漂うカフェエリア。シックなカラーリングと暖色の照明、木質の低い天井によって、こもり感がほどよく感じられます。休憩はもちろん、フランクな打ち合わせやパソコン作業をする姿も。通路側にはアイコニックなデザインの円形カウンターが設置され、空間にやわらかな印象をもたらします。コミュニケーションの輪に入りやすく、どこに立っても視線が自然と交わり、親しみやすい距離感を演出。ふらっと立ち寄った人が会話に加わり、部署を超えた交流が生まれます。

Scene 5

歴史とアイデンティティを伝えるエントランス

来訪者を迎える1階のエントランスホールは、太平洋工業のあゆみや技術力を伝える場。Oval GalleryやHeritage Collection をはじめ、ホール全体が美術館を彷彿とさせるデザインで、ロゴマークの楕円をモチーフにした空間設計からは太平洋工業のアイデンティティが感じられます。会社の歴史と実績をアーカイブするHeritage Collection は、過去製品を収蔵する倉庫の役割も果たしています。

機能と創造性を高めた「Innovation Center PACIFIC PORT」。研究開発棟の新設により、現場で働く技術者の行動と発想を変えて、新しい価値を生み出す共創空間が実現しました。

Credit
編集
森夏紀(ノオト)、オカムラ編集部
執筆
笹田理恵

記事内の情報は取材当時の情報です。

この記事は2026年7月 9日に公開されたものです。

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