オフィスに最適なカーペットとは?
タイルカーペットが選ばれる理由を解説

2026年1月6日公開 / 2026年2月5日更新
  • インテリアデザイン
  • レイアウト
  • 環境配慮

オフィスの床材には、フローリングや塩ビタイルなどさまざまな選択肢があります。その中でも近年、多くの企業が採用しているのが「カーペット」。快適さとデザイン性を両立できる床材として、働く環境づくりに欠かせない存在です。

この記事では、数ある床材の中でもなぜタイルカーペットが選ばれているのかを中心に、そのメリットや種類、選び方、導入事例を紹介していきます。

1. オフィスカーペットと家庭用カーペットの違い

オフィス向けのカーペットは、家庭用とは求められる性能が異なります。家庭用のカーペットが重視するのは、足ざわりの良さやデザイン性などの「快適さ」です。一方、オフィス用のカーペットは「耐久性」「防炎性」「メンテナンス性」など、安全性や長期使用に耐える性能が求められます。

毎日多くの人が行き交うオフィスでは、摩耗や汚れの進行も早く、家庭用カーペットではすぐに傷みが目立ってしまうこともあるでしょう。そのため、オフィスには使用環境に合わせたタイプを選ぶのがおすすめです。

2. オフィスで使われるカーペットは大きく2種類

オフィスで使用されるカーペットは、大きく分けて「ロールカーペット(敷き詰めタイプ)」と「タイルカーペット(パネルタイプ)」の2種類です。

ロールカーペットは大きな1枚のカーペットを床全面に敷き詰めるタイプで、継ぎ目ができないため、空間に一体感と高級感を与えます。対してタイルカーペットは、一定サイズにカットされたパネル状のカーペットを組み合わせて敷くタイプです。一般的に50cm角の正方形が主流ですが、近年は長方形や六角形など、デザイン性を重視した形状も増えています。

それぞれのメリット・デメリットを以下にまとめました。

ロールカーペットとタイルカーペットのメリット・デメリット

種類

メリット

デメリット

ロールカーペット

・継ぎ目がなく高級感のある仕上がりになる

・踏み心地が良い

・部分的な張り替えができない

・施工/撤去のコストが高い

タイルカーペット

・施工/交換が簡単

・デザインの自由度が高い

・部分交換ができるため長期的にはコストを抑えられる

・広範囲に施工する場合はロールカーペットよりもコストが高くなる傾向がある

・継ぎ目が目立つ場合がある

どちらにもそれぞれの良さがありますが、オフィスではタイルカーペットが選ばれるケースが多いでしょう。その理由は、1枚単位で取り外し・交換ができる構造にあります。汚れや傷みが出た部分だけを入れ替えられるため、結果的に長く使うことが可能です。こうした特性から、タイルカーペットはオフィスや商業施設など、人の出入りが多く頻繁に手入れが必要な場所で広く採用されています。

3. オフィスにタイルカーペットが選ばれる理由

多くの企業でタイルカーペットが採用されるのは、見た目のデザイン性だけでなく、機能面でも大きなメリットがあるからです。ここでは、オフィスの床材としてタイルカーペットが選ばれている具体的な理由を紹介します。

<オフィスにタイルカーペットが選ばれる理由>

  • 快適性・吸音性に優れている
  • ほこりの飛散防止になる
  • メンテナンスが容易
  • デザインの自由度が高い
  • 安全性が高い
  • 保温性がある

快適性・吸音性に優れている

タイルカーペットは、パイル(繊維の毛足)が足裏の衝撃を吸収するため、長時間の立ち仕事や歩行でも疲れにくいのが特徴です。また、椅子の移動音や足音を吸収する吸音効果にも優れており、静かで集中しやすいオフィス環境づくりに役立ちます。電話やWEB会議が多いワークスペースでも反響音を抑え、聞き取りやすい音環境を保てます。

ほこりの飛散防止になる

フローリングでは人の動きでほこりが舞いやすいのに対し、タイルカーペットは繊維がほこりを吸着し、空気中への舞い上がりを防ぎます。これにより、オフィス機器やパソコンへのほこりの付着を抑えられるだけでなく、清掃の手間も軽減。結果的に、オフィス全体を清潔に保ちやすくなります。

メンテナンスが容易

タイルカーペットは1枚単位で取り外し・交換が可能です。そのため、汚れやシミ、傷みが生じても、該当箇所だけを交換できるため、すべて張り替える場合と比べてコストと時間を大幅に削減できます。ドリンクをこぼした場合や、特定の所だけが傷んだ場合でも、柔軟に対応できる点が大きな魅力といえるでしょう。

デザインの自由度が高い

タイルカーペットは、カラーや柄のバリエーションが豊富で、企業のブランドカラーや空間コンセプトに合わせた演出が可能です。例えば、「執務エリアは落ち着いたグレー」「会議室は明るいベージュ」など、スペースごとに色を変えることで、自然なゾーニングを実現できます。また、部分的なデザイン変更や模様替えも容易に行えるため、働き方やオフィスの雰囲気に合わせて環境を柔軟にアップデートできます。

安全性が高い

タイルカーペットは滑りにくく、転倒リスクを軽減できます。また、防炎性能などの安全基準を満たした製品も多く、特にオフィスの共用部や避難経路では、防炎性能が認定されたカーペットを採用することで、火災が起きた際にも燃え広がりを抑えられます。社員や来訪者の安全を守るだけでなく、万が一のリスク対策としても信頼性の高い床材です。

保温性がある

カーペット全般にいえることですが、フローリングに比べて断熱性に優れている点も選ばれる理由のひとつです。床からの冷気を和らげ、エアコン効率を高めることで省エネ効果も期待できます。年間を通して快適な室温を保ちやすく、冬場の底冷え対策にも効果的です。

4. タイルカーペットの種類

タイルカーペットは、表面の素材やパイル(毛足)の形状などによって性能や印象が大きく変わります。ここでは、オフィスでよく使われるタイルカーペットの主な素材とパイルをご紹介します。

タイルカーペットの「素材」の種類

タイルカーペットの表面を構成する繊維には、主にナイロンやポリプロピレンがあります。それぞれに特徴があり、使用環境や求める質感に合わせて選ぶことが大切です。

■タイルカーペットの素材の種類

素材の種類

特徴

ナイロン

耐久性が高い。ヘタリにくく長持ちしやすい

ポリプロピレン

軽くてコストを抑えやすい。摩擦や汚れに強く、色あせしにくい

タイルカーペットの「パイル」の種類

タイルカーペットの表面を構成するパイルの形状によって、見た目や踏み心地、メンテナンス性が変わります。

■タイルカーペットのパイルの種類

パイルの種類

特徴

ループパイル

毛足が輪状で均一。耐久性が高く、掃除しやすい

カットパイル

毛先をカットしており、柔らかく高級感がある。吸音性に優れている

カット&ループパイル

カットとループを組み合わせ、柄や陰影を表現できる。耐久性・吸音性に優れている

5. オフィスのタイルカーペットを選ぶポイント

タイルカーペットを選ぶときは、見た目の好みだけでなく、「オフィスでどのように使われるか」や「環境に配慮されているか」を基準に考えることが大切です。ここでは、オフィス環境に適したタイルカーペットを選ぶためのポイントを紹介します。

<オフィスのタイルカーペットを選ぶポイント>

  • 使用目的・設置場所に合わせて選ぶ
  • デザインと機能のバランスを意識する
  • 環境性能・リサイクル性にも注目する

使用目的・設置場所に合わせて選ぶ

タイルカーペットは、執務エリア、会議室、エントランスなど、場所ごとに求められる性能が異なります。例えば、執務エリアでは吸音性や快適性、エントランスではデザイン性、通路や共用部では耐久性や防炎性を重視する傾向があります。

まずは「どんな環境をつくりたいか」を明確にすることが、タイルカーペットを選ぶ上で重要です。目的を整理すれば、自然と必要な性能を絞り込めるでしょう。

デザインと機能のバランスを意識する

タイルカーペットの機能だけでなく、デザイン性もオフィスの印象を左右する要素です。例えば、企業カラーやブランドイメージに合わせた配色を取り入れると、自社らしさを空間で表現できます。

ただし、見た目を優先しすぎると、防汚性や耐久性が十分でない素材を選んでしまうことも。清掃や交換の手間が増え、結果的にコストが膨らむ原因にもなりえます。デザインと機能性を両立させることが、長く快適に使えるオフィスづくりのポイントです。

環境性能・リサイクル性にも注目する

近年、タイルカーペットを製造するメーカーは、環境負荷の低減や資源循環の取り組みに力を入れています。20年以上前から国内外のメーカーが使用済みカーペットの回収・再資源化や再生素材の活用を行っており、今や一般的な取り組みとなりました。

特に最近では、完全循環リサイクルが可能かどうかを製品選定の基準にする企業も増えています。環境性能の高い製品を選ぶことで、オフィスの快適性だけでなく、企業のサステナビリティや脱炭素経営への貢献にもつながるとして注目されています。

6. タイルカーペット導入事例

ここでは、タイルカーペットを効果的に取り入れているオシャレなオフィスを紹介します。

<タイルカーペット導入事例>

  • パッチワークデザインで柔軟に変化できる執務エリア
  • 3色のタイルカーペットで会議室の印象を自在にデザイン
  • 過去・現在・未来を表現するラインで未来への意思を象徴するエントランス

パッチワークデザインで柔軟に変化できる執務エリア

小泉産業株式会社 様

小泉産業株式会社 様の執務エリアでは、50cm角のタイルカーペットをランダムに張り分けることで、改装のデザインコンセプトである「パッチワーク」を表現しています。異なるトーンの色を組み合わせることで、空間に動きと個性を生み出しながら、統一感のあるデザインに仕上げています。さらに、色付きカーペットの位置を入れ替えることで、レイアウト変更や人員の増減にも柔軟に対応可能です。

固定席&コミュニケーションエリアが高める従業員エンゲージメント|小泉産業株式会社

3色のタイルカーペットで会議室の印象を自在にデザイン

トヨタユナイテッド奈良株式会社 様

トヨタユナイテッド奈良株式会社 様の会議室では、3色のタイルカーペットをモザイクのように組み合わせ、奥行きと立体感を演出しています。さまざまなカラーや形のタイルカーペットを組み合わせれば多様なパターンを生み出せるため、空間の使い方や演出に合わせて変更することも可能です。

「輪・和・話」3つの"わ"が織りなす、交流と一体感を育む場|トヨタユナイテッド奈良株式会社

過去・現在・未来を表現するラインで未来への意思を象徴するエントランス

株式会社シバタ 様

2024年に創業70周年を迎えた株式会社シバタ 様のエントランスは、過去と現在、そして未来へのつながりを表現したデザインが印象的です。壁面には、創業70周年にちなんだ7本の光のラインを配置し、これまでの歩みと100周年へと続く未来への意思を表現しています。

床面にはブランドカラーであるブルーを基調に、幾何学柄を組み合わせたデザインのタイルカーペットを採用。壁面の光のラインと調和する、企業の先進的な姿勢を感じさせる空間に仕上がっています。

固定席+共有エリアで集中と交流を両立。70周年企業の新拠点|株式会社シバタ

7. 機能とデザインを両立したカーペットで快適なオフィス空間を

タイルカーペットは、快適性・安全性・デザイン性を兼ね備えたオフィス床材です。部分的な交換ができる構造はメンテナンス性にも優れ、長期的なコスト削減にもつながります。また、色や柄の組み合わせによって空間の印象を自由に変えられるため、ゾーニングやブランドカラーの演出がしやすく、働きやすさと企業らしさを両立した空間づくりが可能です。

床材の選び方ひとつで、空間の印象や快適さは大きく変わります。オフィスのリニューアルや移転を検討している場合は、デザイン性と機能性のバランスを意識しながら、自社の働き方や空間コンセプトに合ったタイルカーペットを選びましょう。

これから理想のオフィスづくりを始めたい方は、こちらの資料もぜひチェックしてみてください。

よくある質問

Q:タイルカーペットとロールカーペットの違いは何ですか?

Aロールカーペットは継ぎ目がない1枚仕上げのカーペットで、高級感のある仕上がりが特徴です。一方、タイルカーペットは一定サイズにカットされたカーペットを敷き詰める床材で、施工や交換が簡単です。さらに、部分交換ができるため、長期的に見てコストを抑えられます。オフィスでは、メンテナンス性と経済性の高さから、タイルカーペットが選ばれることが多いでしょう。

Q:オフィス用カーペットと家庭用カーペットは何が違うのですか?

A家庭用カーペットは快適性やデザイン性を重視するのに対し、オフィス用は耐久性・防炎性・メンテナンス性といった安全性や長期使用に耐える設計が重視されています。多くの人が出入りするオフィスでは、摩耗や汚れが多くなるため、長期使用に耐え、安全面にも配慮されたオフィス専用の製品を選びましょう。

Q:タイルカーペットにはどのような種類がありますか?

Aタイルカーペットは、主に「素材」と「パイル(毛足)」の組み合わせによって種類が分かれます。素材ではナイロン・ポリプロピレン、パイルではループパイル・カットパイル・カット&ループパイルが代表的です。素材やパイルの種類によって耐久性・踏み心地・デザインの印象が変わるため、それぞれの特徴を把握した上でタイルカーペットを選びましょう。

Q:タイルカーペットを選ぶ際のポイントは?

Aタイルカーペットは、使用目的や設置場所に合わせて選ぶことが大切です。執務エリアでは吸音性や快適性、エントランスではデザイン性、通路や共用部では耐久性や防炎性を重視します。デザインと機能のバランスを意識するほか、完全循環リサイクルが可能かどうかなど、環境性能にも注目しましょう。


イラスト:Masaki

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オフィスづくりに関するQ&A

Q1

オフィス移転や改装を検討しはじめるタイミングは、いつが良いですか?

A1

社員数や内容によって異なりますが、100名規模のオフィスの場合、移転予定の1年前、改装の場合は6か月前からの検討が理想です。
現状課題の整理や物件選定、レイアウト設計、施工期間などを考慮すると、余裕をもった準備期間を設けることでスムーズに進められます。
オカムラでは、初期段階からお客様のニーズや課題を伺い、スケジュール立案や検討資料づくりをサポートしています。 お問い合わせ

Q2

オフィスづくりを依頼すると、どこまでサポートしてもらえますか?

A2

オカムラでは、オフィスの企画・設計・施工・運用までを一貫してサポートします。
働き方や組織課題を丁寧にヒアリングし、レイアウト、家具、照明、ICT環境などを総合的にデザインします。
また、移転・改装後のアンケートや改善提案を通して、働き方の変化に寄り添った空間づくりを支援します。 オカムラのオフィスづくりソリューション

Q3

オフィス改装の費用はどのくらいかかりますか?

A3

改装の内容や規模、目的によって費用は大きく変わります。
例えば、部分的なリニューアルなのか、働き方改革を目的とした全面リニューアルなのかによっても必要な費用は異なります。
具体的な金額を知りたい場合は、現状の課題やご希望をお伺いしたうえで、最適なプランをご提案いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。 お問い合わせ

Q4

まだ具体的な計画がなくても、相談して大丈夫ですか?

A4

もちろん大丈夫です。
多くのお客様が「何から始めればいいか分からない」という段階からご相談されています。
オカムラでは、丁寧なヒアリングを通して課題整理や事例紹介、スケジュール・費用感の目安提示など初期検討をサポートします。
「移転か改装か迷っている」、「まずはイメージを膨らませたい」など、どんな段階でもお気軽にご相談ください。 お問い合わせ

Q5

自社に合った働き方やレイアウトがわかりません。どうすれば良いですか?

A5

オカムラでは、オフィスづくりの初期検討をサポートする無料ツール「OFFICE KIT」をご用意しています。
質問に答えるだけで、自社に合った働き方の方向性やレイアウトタイプが見えてきます。
まだ具体的な計画がなくても活用できる内容です。ぜひ一度お試しください。 OFFICE KITで診断する