曲線の通路が生み出した、活気あふれる交流の場 ――社員の"たまり場"をつくり、繋がりとイノベーションを生む

日本ガスケット株式会社 様

曲線の通路が生み出した、活気あふれる交流の場 ――社員の"たまり場"をつくり、繋がりとイノベーションを生む

日本ガスケット株式会社 様

Project Data

プロジェクト名
日本ガスケット株式会社 本社3階改装プロジェクト
面積規模
約420㎡
人員規模
約40名
完成年月
2025年2月

About Client

日本ガスケットは、自動車のエンジンに欠かせないパーツ「シリンダーヘッドガスケット」の国内トップメーカーです。1947年の創業当時から続く製造ノウハウを活かし、自動車製品の製造や技術提供、新領域への開拓に取り組んでいます。

Point!

  • 部署間の交流不足、空間を有効活用できていないことが課題だった
  • Connect(つながり)をテーマにしたゾーニングと動線設計
  • うねりのある通路が「たまり場」を生み出し交流を促進した
  • 会議室の大きさや数量を最適化し、スペースの無駄を削減した
<em>エントランス</em>  日本ガスケット株式会社 様
<em>執務エリア</em>  日本ガスケット株式会社 様
<em>コネクトエリア</em>  日本ガスケット株式会社 様
<em>会議室</em>  日本ガスケット株式会社 様

Project Story

日本ガスケット ご担当者様

当社の課題

管理、経理、システム部門が入居する本社3階は、執務エリアと会議室だけのシンプルな構成です。執務エリアは固定席の島型レイアウトを採用しており、業務に集中しやすい反面、部署間の交流が生まれにくいという課題があります。また、会議室が広く、少人数の打ち合わせではスペース効率の悪さを感じています。

当社のありたい姿

偶発的な交流を生み出し、社員間のつながりが深まるオフィス空間

他部署の人に話しかける際の心理的な壁を取り払い、自然な会話や新しいアイデアが生まれる空間を目指したいです。幅広い年代の社員が働いているため、世代を超えたコミュニケーションの創出も期待します。会議室は大きさや数量を最適化して、防災拠点や談笑できる場を設けるなど限られたスペースを有効活用したいです。

以前のオフィス
BEFORE
日本ガスケット@デザインチーム

ゾーニングと紹介するエリア

ゾーニングと紹介するエリア
Scene 1

来訪者の心をほどく、
温かみと親しみやすさ

エレベーターを降りると、目の前にはオフィス空間が広がります。エレベーターホールがなく、すぐに室内へアクセスできる構造のため、来訪者が戸惑わないようにシェルフの上に呼び出しボタンが置かれたシンプルなエントランスが用意されています。

壁は暖色に塗られ、温かみや親しみやすさを演出。訪れた人の心をほどき、交流を自然に促すようなやさしい雰囲気が漂っています。エントランスの横にある応接室は、ガラス壁に円や曲線がデザインされたシートが貼られ、Connect(つながり)が表現されています。

Scene 2

異なるテーブルで、
変化のある執務環境に

島型レイアウトの固定席だった執務エリアは、フリーアドレスとABWを導入。他部署の社員と隣り合う機会が増え、新たな交流が生まれています。高さや座り心地が異なる多様な什器を用意し、働く場所を主体的に選べるようにすることで、創造性や効率性、モチベーションの向上も期待できます。

奥のハイテーブルでは立ちながら仕事ができ、座りすぎを予防。目線の高さが歩いている人と同じになるため、通りがかりの人が声をかけやすく立ち話もしやすいと評判です。私物は個人ロッカーで管理。デスク下のワゴンを廃止したことで空間全体がスッキリと片付いています。

Scene 3

曲線に沿った多目的スペースが
交流の起点に

デザインコンセプトの「Connect」が最も反映されているエリア。エントランスから会議室や個人ロッカーまでをつなぐ、曲線を描いたメイン通路は最も人が行き交う場所です。メイン通路の両サイドには複数人で利用できる什器が配され、ミーティングや雑談の場となり活気に満ちています。あえて通路を曲線に描くことで、凹んだ場所に余白が生まれ、人と人が集う「たまり場」ができています。床と天井は、通路に沿って塗り分けられており、視覚的にも道であることがハッキリと分かる意匠に。交流を目的とした場が新設されたことで、社員間の繋がりがより深まっています。

Scene 4

オープンなオフィスに、
クローズドな空間も

オープンな執務空間とは別に、扉付きのクローズドな会議室も用意。壁には調湿・脱臭効果がある素材を採用し、快適な環境が保たれています。キャスター付きのデスクとチェアが、人数や用途に合わせた柔軟なレイアウトを叶えます。壁面のディスプレイの両サイドにはホワイトボード仕様の壁紙が貼られ、書きながら内容を整理する打ち合わせも可能。会議や社員研修はもちろん、有事の際の災害対策本部の拠点になることも想定し設計されています。

今回の改装で、働く環境と働き方が同時に刷新されました。それにより社内に活気がもたらされ、社員のモチベーション向上やリクルーティングにもよい効果が期待されます。

Credit
編集
水上アユミ(ノオト)、オカムラ編集部
執筆
笹田理恵

記事内の情報は取材当時の情報です。

この記事は2025年12月15日に公開されたものです。

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