社内外の交流とイノベーションを生み出すオフィス ――人が集い、訪れる。福井の新しいハブとして必要とされる拠点

福井コンピュータホールディングス株式会社 様

社内外の交流とイノベーションを生み出すオフィス ――人が集い、訪れる。福井の新しいハブとして必要とされる拠点

福井コンピュータホールディングス株式会社 様

Project Data

プロジェクト名
福井コンピュータホールディングス株式会社 新拠点設立&既存ビル改装プロジェクト
「Visionary Hub Fukui」
面積規模
約1,150㎡
人数規模
約75名・約75ワークポイント
完成年月
2024年7月竣工
技術開発センター「ウィン・ラボラトリ」
面積規模
約350㎡
人数規模
約280名・約80ワークポイント
完成年月
2025年3月竣工

Point !

コミュニケーション活性化や生産性向上を目指し、新オフィスの設立と社員食堂の改装に取り組んだ事例です。新オフィスは人材確保を強化するべく「ここで働きたい」と思わせる先進的で魅力あふれる空間になっています。社員の働きやすさも重視し、打ち合わせや集中作業に適した多様なエリアに加え、香り、音、植栽で心地よいワークプレイスを創出しています。
また、コロナ禍で閉鎖された既存オフィスの社員食堂を、共創空間へと改装。イベントや勉強会にも利用できる多目的空間に生まれ変わりました。新たな場を通じてさまざまな拠点の社員が結びつき、独創的なアウトプットを生み出す、求心力のあるオフィスが実現しました。

Visionary Hub Fukuiは、第38回日経ニューオフィス賞において「近畿ニューオフィス奨励賞」を受賞しました。

<em>13Fエントランス</em>  福井コンピュータホールディングス株式会社 様
<em>13Fコミュニケーションエリア</em>  福井コンピュータホールディングス株式会社 様
<em>13Fベースワークエリア</em>  福井コンピュータホールディングス株式会社 様
<em>13F会議室</em>  福井コンピュータホールディングス株式会社 様
<em>12F エントランス(Co-Lab)</em>  福井コンピュータホールディングス株式会社 様
<em>12F チームラウンジ(Co-Lab)</em>  福井コンピュータホールディングス株式会社 様

Project Story

福井コンピュータホールディングス様のファーストオーダー

人材確保につながり、コミュニケーションのハブとなる拠点づくりを

私たち福井コンピュータホールディングス株式会社を持株親会社とする福井コンピュータグループは、建設業(建築・測量・土木)向けCADソフトウエアの開発・販売を手がける会社です。この度、「福井駅前の新オフィス」と「技術開発センターの社員食堂」の2拠点の構築・改装を計画しています。

北陸新幹線の延伸を機に、福井県内3拠点目となる新オフィス「Visionary Hub Fukui」を福井駅前に開設します。同県内にある本社と技術開発センターが駅から離れた場所にあり、人との交流に課題を感じていました。特にリクルーティングと人材育成には問題意識を持っていたため、駅前への新設で人材確保を強化します。

新オフィスは、求職者が「ここで働きたい」と感じ、既存社員が「働きやすい」と思える環境を目指したいです。コロナ禍で加速した社員間のコミュニケーション不足を解消し、活気のあるオフィスになることを期待します。

また、技術開発センター内の社員食堂がコロナ禍に閉鎖され、使われないまま残されているため、コミュニケーションを促す共創空間として再活用したいと考えています。当社の顔となる新オフィス設立と、未活用だった社員食堂の改装は、未来への重要な投資となるプロジェクトと位置付けています。

以前のオフィス
BEFORE
福井コンピュータホールディングス@デザインチーム

ゾーニングと紹介するエリア

ゾーニングと紹介するエリア
Scene 1

未来思考のアイデアが生まれるエントランス空間

エントランスは、コーポレートカラーのブルーを基調とした空間です。応接室につながる壁面には「VISIONARY HUB FUKUI」の文字が描かれています。福井のにぎわいを追い風とし、同社の将来を見通した活動(ビジョナリー活動)を展開する場にしたいという思いが込められたメッセージです。

天井の照明は3つの四角形を組み合わせたデザインで、福井県内にある3拠点を表現し、つながるハブとしての役割を持つ場であることを示しています。

Scene 2

人が自然と集まる交流の場

13階の執務フロアは「コミュニケーションエリア」「ベースワークエリア」「フォーカスエリア」の3つにゾーニングされています。

「コミュニケーションエリア」は、社員同士の交流を重視した空間です。カフェカウンターやソファなど、複数人での利用に適した什器が配置されています。福井県産材のスギを使った造作カウンターには、豆から挽くコーヒーメーカーや電子レンジが設置され、社員は自由に利用可能。部門や階層を超えて人が自然と集まり、会社の活気が伝わる場所となっています。

Scene 3

集中と交流がゆるやかにつながる場

執務フロアの中央に配置された「ベースワークエリア」は、集中と交流をゆるやかにつなぎ、適度なコミュニケーションをとりながら執務ができる空間です。

役職員の固定席をなくしてフリーアドレスにしたことで、日常的に従業員と会話が生まれるようになりました。コミュニケーションエリアやベースワークエリアはジャズが流れ、フォーカスエリアは森の原音が流れています。エリアによってアロマの香りや流れているBGMが異なり、集中とリラックスの切り替えをもたらしています。

Scene 4

中の様子が程よく見える風通しの良い会議室

社内ミーティングに利用される会議室は、壁一面をガラスにして開放的にすることで、閉鎖的な社内会議とならない工夫を施しています。外からは中の様子が見えすぎないよう、セキュリティに配慮し、グラフィックを目隠しとしてガラスに取り入れています。

会議室は13階と12階にあり、それぞれ収容人数や設備が異なります。13階の会議室は執務スペースに隣接しているため、主に社内プロジェクトや部署内の打ち合わせに。12階の会議室は大人数での利用に適した設計で、役員会議や新入社員研修にも活用されています。

Scene 5

社員食堂から生まれ変わったワークプレイス

今回のプロジェクトでは、福井県坂井市丸岡町の技術開発センター「ウィン・ラボラトリ」12階のリノベーションも同時期に行いました。もともとこのフロアには社員食堂がありましたがコロナ禍に閉鎖。改装プロジェクトに携わったワーキングチームのメンバーとともに新たに「Co-Lab」と名付け、個人業務が多い開発メンバー間の交流を盛んにし、効率的で独創的なアイデアが生まれる共創空間としての活用を目指しています。

エントランスに飾られたCo-Labのロゴマークは、福井県産材のスギを使い、本をかたどったデザインとなっています。エントランスから右手に進むとイベントや勉強会を催せるコラボレーションエリアが、左手に進むと個人やチームで作業ができるワークエリアが広がります。

Scene 6

フレキシブルな一体型空間で多様な働き方を実現

Co-Labのワークエリアには、一人で座れる席から大人数向けまで多様な席が並んでいます。窓際にあるアメリカンダイナーのようなU字型の席は10名ほどが座れるため、チームミーティングで利用されることも。明るく開放的だったコラボレーションエリアとは対照的に、深いブラウンカラーで落ち着きのある空間です。照明や植栽を巧みに配置して、カフェのようなリラックスできる雰囲気を演出しています。

About this Project

業種
CADソフトウエア開発・販売
企業名
福井コンピュータホールディングス株式会社
所在地
「Visionary Hub Fukui」
福井県福井市中央⼀丁⽬3番5号 FUKUMACHI BLOCK OFFICE 13階
技術開発センター「ウィン・ラボラトリ」
福井県坂井市丸岡町磯部福庄5-6
WEBサイト
https://hd.fukuicompu.co.jp/
デザイナー
関連タグ
Credit
編集
水上アユミ(ノオト)、オカムラ編集部
執筆
笹田理恵

記事内の情報は取材当時の情報です。

この記事は2025年9月16日に公開されたものです。

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