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経営方針

経営の基本方針

 当社グループは、中長期の成長を目指した安定的経営基盤の構築、利益重視の効率的経営の実践、環境への配慮をはじめとする社会との信頼関係の向上を基本方針として経営活動を展開しております。
 当社は1945年、創業者を中心に設立の主旨に賛同した人たちが、資金、技術、労働力を提供し合って「協同の工業・岡村製作所」としてスタートを切りました。その創業の精神は、「創造、協力、節約、貯蓄、奉仕」の5つの言葉からなる社是と、これを受けた「基本方針」により企業文化として定着し、現在のオカムラグループの経営と事業活動に受け継がれ、「よい品は結局おトクです」をモットーに、お客様のニーズを的確にとらえたクオリティの高い製品とサービスを社会に提供することに努めております。
 また、当社は、2018年4月1日付で「株式会社オカムラ」に社名を変更し、社名とブランドを統一することで、トータルソリューション企業への変革とグローバル化の更なる推進を図るとともに、企業価値の持続的な向上に向けた取り組みを強化してまいります。

対処すべき課題

当社グループは、持続可能な社会の実現が求められる新たな価値観の社会の中で、企業が持続的に成長するためには、ESGを中心に捉えた事業活動が重要であると考えております。オカムラのミッションを実現していくために、当社グループの事業と未来世代も含めた様々なステークホルダーの視点から、「人が活きる環境の創造」、「従業員の働きがいの追求」、「地球環境への取り組み」、「責任ある企業活動」の4つを取り組むべきテーマと掲げ、それぞれについて重点課題を定めて活動を推進し、社会に貢献するとともに持続的な企業価値の向上を目指します。

オフィス環境事業

都心を中心とした大規模新築オフィスビルの供給は減少する見込みですが、アフターコロナに向けたオフィス面積の縮小にともなうオフィス改装需要(ライトサイジング)を中心にオフィス需要は堅調に推移すると予想しております。また、働き方改革など新しいオフィスづくりへの動きは加速しており、リモートワークの増加によるワークブースや、オフィスDXなど新しい製品に対する需要が高まっております。このような状況のもと、他業界とのオープンイノベーションによる「未来のオフィス空間」の実証実験、新しい働き方や環境を実践・検証する実験オフィス「ラボオフィス」での実証実験、自社での働き方改革における様々な施策の実践を推進してまいります。これらにより得られた知見をプラスすることにより、当社グループの強みであるトータルソリューション提案の強化を図ってまいります。また、オフィス周辺市場での優位性の確立、収益性の向上、人財育成の徹底・強化に取り組んでまいります。


商環境事業

巣ごもり需要によるスーパーマーケット、ドラッグストア等の業績好調業界を中心に、店舗投資需要は堅調に推移すると予想しております。また、人手不足を背景に省人・省力化への要望はますます強まり、品出しの作業負荷を大幅に低減するスライド棚やHACCP完全義務化による温度管理システムなどの需要が高まっております。このような状況のもと、お客様のニーズにマッチした製品の拡充を図り、店舗什器、冷凍冷蔵ショーケース、カート機器、セキュリティ製品など総合力を活かしたトータルソリューション提案を強化し、売上高の拡大を目指すとともに、業務標準化等によるコストの低減や販売価格の見直し等により収益性の改善に努めてまいります。


物流システム事業

昨年4月の緊急事態宣言における商談の停滞により、2022年3月期前半は竣工物件の減少が見込まれますが、卸・小売業のネット通販の拡大などで、大型物流施設の需要は高水準に推移すると予想しております。また、倉庫作業員不足や保守サービスのIoT化など、省人・省力化関連需要は拡大するものと見込んでおります。このような状況のもと、差別化製品の開発に積極的に取り組むとともに、エンジニアリング体制の一層の強化を図り、先進技術を用いた製品開発やデジタル技術を用いたサービスの充実、内部体制の強化に取り組んでまいります。


持続可能な企業価値向上のために

効果的な設備投資と継続的な改善活動により、生産性の向上を図るとともに、自然災害や地政学的リスクなどに対応するサプライチェーン全体のリスク管理をさらに強化し、効率性と安定供給の両立に取り組んでまいります。併せて、全社にわたる働き方改革の実践と業務効率化への取り組みを一層強化し、競争力の向上に努めてまいります。


事業等のリスク

経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。これらのリスクを制御し可能な限り回避するよう努める次第であります。なお、下記記載のリスク項目は、当社グループ事業に関するすべてのリスクを網羅したものではありません。また、本項における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。


(1) 新型コロナウイルス感染症の影響

① 業績への影響
訪問営業、納品及び工事の自粛などにより一部の案件について商談の停滞や投資先送りが見られます。収束の状況、流行の程度によっては、当社グループの業績や財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。オフィス環境事業、商環境事業及び物流システム事業の各セグメントにおいて、適切な対応が出来ない場合は、目標とする売上高及び利益と乖離が生じる可能性があります。
当社グループは、オフィスの変化は従前からの動きであり、その変化が一層加速されるものとして捉えております。これまでの一律的なオフィスから多様化に向かうオフィス空間・家具のニーズに応える提案力・商品力の強化に努めております。


② 事業環境の変化
社会のあり方、人々の意識や行動は大きく変わってきております。外出や出勤の自粛が求められ、在宅ワークが急激に拡がりました。とりわけオフィス環境事業においては、オフィスのあり方が見直され、需要が縮小する可能性があります。
当社グループは、オフィスの変化は従前からの動きであり、その変化が一層加速されるものとして捉えております。これまでの一律的なオフィスから多様化に向かうオフィス空間・家具のニーズに応える提案力・商品力の強化に努めております。


③ 職場における感染
当社グループ拠点やサプライチェーン上での集団感染発生による、操業の一時中断、製品・サービス提供への支障により、当社グループの業績や財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。


(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の変動に係るもの

① サプライチェーンの分断
当社グループは、地震・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、新型の感染症の流行、米中貿易摩擦をはじめとする各国の政策動向等により、サプライチェーンが分断された場合、事業活動の停止や機会損失、復旧のための費用負担により、当社グループの業績に悪影響をおよぼす可能性があります。


② 競合条件、価格動向
当社グループの属する業界は、競合性の高い業界でありますが、当社グループは技術力の高い商品により差別化に努めております。しかし、競合他社が当社グループ製品のデザイン及び技術を追従し、安価で販売するないしは、より高い独自デザイン及び技術をもって当社グループのシェアを奪う可能性があります。また、市場からの価格引き下げ圧力が強いため、当社グループが常に十分な採算性を確保できる保証はありません。


③ 経済状況
当社グループの国内販売比率は90%を超えております。国内景気の悪化に伴う設備投資の抑制により、需要が縮小し、当社グループの業績や財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。


④ 有価証券投資の影響
当社グループは、取引金融機関、関係会社、重要取引先の株式を中心に長期保有目的の株式を有しております。当社グループ保有株式の個々の銘柄の価格変動が当社グループの業績に影響を与える可能性があります。


(3) 品質管理・法的規制

① 製品の品質維持
当社グループは、世界的に認められている品質基準(ISO9001)に従って各製品を製造しております。しかし、すべての製品について不測の事故も生じず、将来にわたりクレームが発生しないという保証はありません。製造物責任賠償については、保険に加入しておりますが、当社グループが最終的に負担する賠償額を、保険が十分にカバーできるという保証はありません。製品の欠陥は、当社グループの評価に影響を与え、業績と財務状況に悪影響をおよぼす可能性があります。


② 気候変動リスク
当社グループは、「豊かな発想と確かな品質で、人が活きる環境づくりを通して、社会に貢献する。」をミッションとして、事業活動の経済的側面と同時に社会的側面・環境的側面の重要性を認識し、企業の社会的責任を果たす経営に取り組んでおります。
当社グループでは、ステークホルダーの皆様からの期待や社会の要請に対し、グループ一体となって応えていくために、サステナビリティ重点課題を特定しております。その重点課題の一つである「地球環境への取り組み」では「気候変動への対応」「資源の有効活用」「製品のライフサイクルを通じた環境配慮型製品・サービスの提供」を具体的な課題として掲げ、目指すべき方向性を示した環境長期ビジョン「GREEN WAVE 2030」として策定しております。
2021年4月、「TCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)」提言への賛同を表明いたしました。TCFD提言への賛同を機に、気候変動がもたらす事業へのリスクと機会について、分析と対応を一層強化し、関連情報の開示を推進していくとともに、2050年の脱炭素社会実現に貢献する取り組みを進めてまいります。

a) ガバナンス
重要な気候関連リスク・機会を特定し、適切にマネジメントするために、サステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会では、気候変動対応を含むサステナビリティに関連する重要なリスク・機会を特定し、それらの対応に係る年度計画を策定し、重点課題に関するグループ全体の取り組みを推進・サポートし、進捗をモニタリングするとともに、対応方針の立案と関連部署への展開を行っております。また、これらの結果は定期的に取締役会に報告され、取締役会において当該報告内容に関する管理・監督を行っております。

ガバナンス b) 戦略
異なるシナリオ(2℃未満、4℃)における財務影響及び事業インパクトを評価するとともに、気候関連リスク・機会に対する当社戦略のレジリエンスを評価することを目的として、シナリオ分析を実施しております。
事業/財務影響評価
大:事業戦略への影響または財務的影響が大きいことが想定される
中:事業戦略への影響または財務的影響が中程度と想定される
小:事業戦略への影響または財務的影響が小さいことが想定される

戦略
c) リスク管理
オカムラグループでは、リスク管理を企業価値向上の重要な取り組みと位置付け、サステナビリティ委員会を設置し、対応を行っております。サステナビリティ委員会では、リスクのモニタリング・再評価及び重要リスクの絞り込みを行った上で、グループ戦略に反映しております。

リスク管理
d) 指標と目標
オカムラグループでは、SBT(Science Based Targets)として求められるCO2排出削減レベルを考慮し、Scope1,2について、「2030年度に2020年度比50%削減」「2050年度に実質ゼロ」の目標を設定いたしました。
下表に記載の通り、目標達成に向けて様々な取り組みを進めてまいります。
また、Scope3についても、今後集計の精緻化を図るとともに目標設定に向けて取り組んでまいります。

指標と目標

③ 情報セキュリティ
当社グループは、プライバシーマーク制度に従って、個人情報の適切な取扱いを実施しております。また、サイバー攻撃などによるウイルス感染や不正アクセスなどの情報セキュリティリスクに対しては、情報セキュリティ事故を未然に防ぐための対策や、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を中心とした事故が発生した際の被害を最小化するための対策を実施しております。しかしながら、サイバー攻撃等により重大な情報セキュリティ事故が発生した場合、社会的信用の低下や業務停止により、当社グループの業績に悪影響をおよぼす可能性があります。