固定席+共有エリアで集中と交流を両立。70周年企業の新拠点 ――機能と温もりが調和し、愛着心が芽吹くワークプレイス
株式会社シバタ 様

固定席+共有エリアで集中と交流を両立。70周年企業の新拠点 ――機能と温もりが調和し、愛着心が芽吹くワークプレイス
Project Data
- プロジェクト名
- 株式会社シバタ 新拠点設立プロジェクト
- 面積規模
- 約550㎡
- 人員規模
- 約55名
- 完成年月
- 2025年3月
Point !
長年受け継がれてきた企業文化を大切にしながら、働き方とコミュニケーションのあり方を見つめ直し、その想いを反映したオフィス空間の事例です。社員の健康維持とエンゲージメント向上への工夫が随所に散りばめられています。
フロアには壁を設けず、開放感のあるレイアウトにより、社員同士の自然なコミュニケーションが生まれ一体感が育まれています。
執務エリアは全席に電動昇降デスクを導入。体への負担を軽減しながら、集中しやすい環境を整えました。また、個人の作業にしっかり取り組める固定席のすぐ近くに、共有スペースを配置。集中と交流の場を行き来しやすい動線設計で、ABWにも対応しています。
さらに、食事や休憩ができるカフェエリアを整備。仕事のオン・オフを心地よく切り替えながら、日々の業務を前向きに支えるオフィスが誕生しました。
Project Story
シバタ様のファーストオーダー
社員一人ひとりが健康で幸せに働ける
心地よい新オフィスを
わたしたちシバタは創立70周年を超える、産業用資材の専門商社です。長年にわたって培ってきた歴史と風土を受け継ぎながら、社員一人ひとりがより健康で幸せに働ける環境づくり(健康経営)に向け、時代に即した変革が必要だと感じています。その一環として、これまで別々の場所にあった営業本部と首都圏事業部を移転・統合し、新たなオフィスを構えることといたしました。この新拠点には約50名の社員が所属し、全国に展開する当社のなかでも、営業と事業推進の要として重要な役割を担います。
新オフィスはデザイン性の高さに加え、自然のぬくもりや遊び心も感じられる空間を目指したい。また、これまで自席で昼食をとっていた社員が、気持ちを切り替えて食事や休憩ができるエリアを新たに設けたいと考えています。
当社が社内スローガンとして掲げる「継往開来」——先人の業績や伝統を受け継ぎながら、未来を切り開いていく——この想いを体現するような、温かさと洗練された印象が調和するオフィス空間を期待しています。
ゾーニングと紹介するエリア
「未来への意志」を象徴する エントランス
コーポレートカラーの深い青が採り入れられ、壁面には創業70周年にちなんだ7本の光のラインがあしらわれています。これは、お客様が培ってきた信頼と、これからの歩み——過去と現在、そして100周年へと続く未来へのつながり——が表現されたデザインです。このエントランス空間は、出社する従業員が毎日通る場所でもあります。会社の想いを肌で感じられる設えにすることで、エンゲージメントの向上や前向きな気持ちの醸成が期待できます。
使い方自在、
交流が広がる共有エリア
シェルフでゆるやかに区切られた共有エリアには、芝生を思わせるグリーンのカーペットが敷かれ、空間に鮮やかなアクセントを添えています。ハイテーブルをはじめとする多様な席が並び、クイックな打ち合わせや、客先から戻った営業担当の一時的な作業スペースとして活用されています。近くにはOCポータブルバッテリーが配置され、働く場所の自由度が向上。固定席での働き方をベースにしながら、業務に合わせた柔軟な過ごし方ができるようになりました。自然なコミュニケーションも生まれやすい、多機能でオープンなエリアです。
電動昇降デスク全席導入で 快適性と効率アップ
執務エリアの中央に目線を遮らない低めのキャビネットを配置することで、部署ごとのエリアがゆるやかに分けられています。開放感を保ちながらも収納量が確保され、同時に立ち話や雑談が生まれやすい場にもなっています。
また座り過ぎによる健康リスクを減らすため、すべての執務席に電動昇降デスクが導入されています。「高さ調整が可能で疲れにくい」「立ち作業中に歩いている人と自然に目が合い、会話が生まれやすくなった」といった声も聞かれ、働きやすさとコミュニケーションの面でも、うれしい変化が生まれています。
気持ちを和らげ、 笑顔が生まれるカフェ空間
「SHIBATA Terrace」は始業前に一息ついたり、昼休みに仲間とランチを楽しんだりと、憩いの場として利用されています。
木目のテーブルや丸みを帯びたチェア、柔らかな色温度の照明から、“お家”のようなリラックスした雰囲気が漂います。一人でも大人数でも快適に過ごせるよう、多様なタイプの席が配置され、中央のオーバル(楕円)テーブルでは居合わせた人同士で雑談が始まることも。奥のカウンター席はカフェのように気軽に使え、コーヒータイムにもぴったりです。奥のカウンター席はカフェのように気軽に使え、コーヒータイムにもぴったりです。
肩の力を抜いて過ごせる空間と、仕事に集中できる空間が共存した、メリハリをつけて快適に働ける新オフィスが誕生しました。
Credit
- 編集
- 水上アユミ(ノオト)、オカムラ編集部
- 執筆
- 合戸奈央
記事内の情報は取材当時の情報です。
この記事は2025年10月 3日に公開されたものです。