働き方・働く場の研究と視点

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プロジェクトワーク成功のポイント

2024.2.13
  • Collaboration
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部署や役職の枠を超えて、プロジェクトごとに適任者を集めチームを編成する、「プロジェクトワーク」。
その動向と、成果をあげるポイントについて調査しました。

POINT:

  • 「プロジェクトワークは重要である」「今後プロジェクトワークとして取り組む仕事の割合は増えていく」と考えている人は多い。
  • プロジェクトワークの状態が「メンバーの相互理解」「情報共有」「モチベーション」「アイデアの展開」の4つを満たすことで、成果に対する評価が最も高くなる。

プロジェクトワークを取り巻く状況

近年、業務の効率化や新たな価値の創出のため、部署や役職の枠を超えてメンバーを編成し、課題解決や企画開発に取り組むケースが見られます。そこで、オカムラではこうした取り組みを「プロジェクトワーク」と呼び、その動向を調査しました。

プロジェクトワークを行っている人を対象としたアンケートでは、経営者・役員の7割以上、オフィスワーカーの6割以上が「プロジェクトワークは重要である」と回答しました。さらに、「今後プロジェクトワークとして取り組む仕事の割合は増えていく」と考えている人は経営者・役員で7割以上、オフィスワーカーは6割程度でした。


プロジェクトワークで成果をあげている人たちの特徴

プロジェクトワークを成功させる要因には、どのようなものがあるのでしょうか。そこで、オカムラは名古屋市立大学と共同で、プロジェクトワークを行い成果を出している人たちの特徴を明らかにするアンケート調査を行いました。

上図はアンケート回答者が参加したプロジェクトワークの状態に対する評価の回答をもとに統計的手法を用いて回答者を5つのグループに分け、さらに参加するプロジェクトワークの成果との関係を照合したものです。プロジェクトワークの状態に対する評価は、過去の研究を参考に上図の4つの要素が自分の参加するプロジェクトにあてはまるかを尋ねました。

まず、プロジェクトワークの状態に対する評価がすべて◎のAグループは、成果の評価も5.1と最も高くなっていました。B グループとC グループは状態に対する評価の4つの要素に対して「◎」が2つある点では共通ですが、B グループが「チームのモチベーション」「アイデアの展開/ 収束」が高評価で、C グループは逆に残りの2項目が高評価になっています。ここで成果に対する評価を見てみるとB グループの方がやや高く、チームのモチベーションやアイデアの展開が、プロジェクトワークの成果に影響を与えると言えそうです。


モチベーションとアイデア展開が
プロジェクトワーク成功のカギ

複雑な課題への対応が求められる時、プロジェクト体制をとり、自部門や他部門のメンバーと連携して対応する機会が増えてきています。今回の調査では、そのようなプロジェクトワークの実態を明らかにし、プロジェクトワークがうまくいくためにはどのようなことがポイントになるのか、その可能性を示しました。

本研究では、プロジェクトワークをうまく進める要因を探るために「メンバーの相互理解」「情報共有」「モチベーション」「アイデアの展開」の4つの要素をもとに分析を行いました。4つすべてを満たせば、成果に対する評価は最も高くなりますが、そのなかで「メンバーの相互理解」「情報共有」よりも「モチベーション」「アイデアの展開」の方が、成果に対する評価には影響を与える可能性があります。「モチベーション」「アイデアの展開」の2つの要素がそろっていることが重要で、両者がうまくいくようにプロジェクトワークを進めることを意識する必要がありそうです。

モチベーションを高めるには、他のメンバーの仕事に対する熱意を感じ取れる環境が欠かせません。アイデアの展開については、メンバーの反応を感じ取りスピード感をもつことが大切と考えられます。本記事では紹介できませんでしたが、回答者の6割以上がプロジェクト専用の部屋を持っていることも明らかとなっており、そういった空間の活用がプロジェクトの成果につながっていく可能性があります。効果的にプロジェクトを進めていくために、メンバーとのつながりを強められるプロジェクトのための空間の活用方法が求められます。

Research: 花田愛、野々田幸恵、鯨井康志(オカムラ)
Edit: 吉田彩乃
Illustration & Infographic: 浜名信次、藤井花(Beach)
Production: Plus81

詳細な情報を掲載したPDF版(掲載ページP35〜)は下記バナーからダウンロードしてご活用ください。