動線や選ぶ家具を工夫して人をつなぐ
自分たちでつくり上げた快適な空間。
さまざまな家具が配置された見通しの良い空間とちょっと変わった曲線のレイアウト。そして入ってすぐ目の前に広がる眺望は素晴らしいですね。これまでのオカムラのオフィス空間とはまた違う印象ですが、皆さん 「CO-EN LABO」で働いてみてどんな感想をお持ちでしょうか。
小川:とても快適で、会社に来る時の気持ちが変わりました。ここには私が所属する渋谷支店を始め、複数部門が入居しています。移転前は、いわゆる一般的な事務所、普通のオフィスで働いていたので、いろいろな部署のメンバーと一緒に充実した環境で働けるというのはいいなと。営業職として、自分のオフィスに愛着を持って実体験を話せますし、働き方も含めてお客様へのアプローチも変化したと思います。
岡:背の低い家具が多く間仕切りがないからフロア全体が見渡せるし、44階からの眺めも良くて、気持ちがオープンになりますね。
レイアウトも複数のエリアから構成されていて、大部分でフリーアドレスを採用しているのですが、オフィス内を回遊することでいろいろな人とすれ違ったり話す機会も増えて、オフィスにいるメンバーの顔ぶれがよくわかるという発見もありました。
主動線にはあえて背の低い家具を取り入れて開放感を演出、ソファやラグが多く置かれている。
酒井:所属部署の拠点は赤坂にあるので、私は「CO-EN LABO」をサテライトオフィスとして利用しています。駅直結で交通の便がよいので、外出や通勤の合間に利用する頻度は多いですね。自拠点のオフィスと自宅以外にサテライトオフィスも使うことで、働く場の選択肢が広がる。ここに来ることで気分が変わり、仕事へのスイッチが入ることもよくあります。
「CO-EN LABO」の空間を考えるにあたって、工夫したことはなんでしょうか?
酒井:入居メンバー自らが考えた「CO-EN LABO」のコンセプトの一つが「快適さ」です。快適って例えば、植栽を置いて視覚的に緑があったり、ソファがあったり、家みたいにリラックスできることかなと考えて、海外でも注目されている “リビングスタイルオフィス”を取り入れました。
間仕切りや会議室がなく、ソファなどリビング家具をメインに、曲線をモチーフにした開放的で寛げる空間になっています。
そして「CO-EN=交縁」の意味を込めたように、人が回遊することで偶発的な出会いや会話が生まれる空間をめざし、動線を工夫したレイアウトにしています。
植栽を取り入れてリラックスできる空間に。
曲線や円をモチーフにした家具やレイアウトがポイント。回遊することで偶発的な出会いを生む。
自社製品に限らずさまざまな種類の家具を採用したのはどんな意図があるのでしょうか?
酒井:オカムラの家具とはひと味違ったデザインやフォルム、カラーの製品を取り入れることで、逆に自社製品の良さが見えたり、またそれぞれを組み合わせて使えることがわかるなど、相乗効果を狙いました。例えば、執務用の機能性を重視した上下昇降デスクにはオカムラ製品を取り入れ、リラックスしたい時に使うソファはデザインがユニークな海外メーカーのものを組み合わせる、というふうにお客様へ提案の幅が広がるきっかけになればいいなと。
小川:お客様にこの話をすると、家具だけを売るのではなく、働く場そのものを提案したい会社なんだという印象を持っていただけるように感じます。それに、見学に来た方にここで実際にいろんな家具に触れて、体験していただくと「やっぱりオカムラの家具は使いやすいね」と言っていただけることも。
「CO-EN LABO」をつくるうえで、苦労した点はありますか?
酒井:内装に関しては、天井に手を加えたり、壁に釘を打ったりなどはできなかったため、できる範囲内で何をするのか考えました。どこかで遊びの要素を演出したいと考えて、一部の壁にオレンジ色の塗装を施して明るい雰囲気を出すことにしたんです。
小川:ロッカーのグラフィックもいいですよね。
酒井:ロッカーは一般的にホワイトやブラックのカラーでシンプルな印象だと思いますが、今回はシートを貼ってみようと。お客様に対しても、シートを貼るだけで印象が変わりインテリアの役割が果たせるという提案もできるんじゃないかと思ったんです。
岡:ちょっとした工夫でできることはいっぱいある。それがここでは見られると思います。
シートを貼ることでカラフルなロッカーに。インテリアとしても活用できる。
皆さんのお気に入りの席や場所はありますか?
岡:集中モードの時は窓際の席を使うことが多いです。天気の良い日は、富士山が見えて朝は本当に景色がキレイだし、上下昇降デスクが設置されているので、作業が長くなったら立って働いてみたり、姿勢を変えられます。気分を変えたい時は席を移ったりもしますね。
44階からの景色を見渡せる窓際のエリア。上下昇降デスクで姿勢や目線を変えて仕事ができる。
小川:電話することが多いので奥にあるブースをよく使うんですけど、使う場所が決まってきてしまうのはもったいないですよね。その日の気分や体調によっても最適な場所は違うし、この席はどんな状況に向いているのか確かめるためにも、いろいろな席を使って試しています。
電話やクローズドなミーティングなどに適したワークブースも設置。
酒井:私は、打合せで来ることが多いので、来ていることが分かりやすいようにフロアで目につきやすいソファのあたりにいることが多いですね。夕方になるとリラックスしたくなるのか、ラグに直に座ってテーブルで仕事をすることもありますね。端から見ると家のリビングにいるみたいだそうです(笑)。
土足禁止のラグは靴をぬいで上がり、ソファに寄りかかりながらリラックスして仕事。
大きなテーブル席も用意されている。