群馬に根ざし「これからのはたらき方」をかたちにしたラボオフィス ――地域性×ABWで実現する、効率的で心地よく働ける地方拠点

株式会社オカムラ 群馬ラボオフィス『つむぐLABO』

群馬に根ざし「これからのはたらき方」をかたちにしたラボオフィス ――地域性×ABWで実現する、効率的で心地よく働ける地方拠点

株式会社オカムラ 群馬ラボオフィス『つむぐLABO』

Project Data

プロジェクト名
オカムラ群馬ラボオフィス「つむぐLABO」改装プロジェクト
面積規模
約250㎡
人員規模
約30名
完成年月
2024年12月

Point !

分断されたレイアウトによるコミュニケーション不足や、固定席・紙中心の業務による非効率、空間の雑然さといった課題の解消を目指した地方支店の改装事例です。変化に慎重な現場の意識を少しずつ変えていくため、社員の声を丁寧にすくい上げながら、共に考える設計プロセスを大切にしました。
執務エリアは集中したいとき、話したいときなど、目的と気分に合わせて使い分けられるABWを採用。地域らしさを感じる素材や、環境にやさしいマテリアルの選定もポイントです。機能性と装飾性のバランスを図った工夫が随所に光ります。実際に働く中で気づきが生まれるラボオフィスには、これからのオフィスづくりのヒントが散りばめられています。

<em>エントランス</em>  株式会社オカムラ 群馬ラボオフィス『つむぐLABO』
<em>執務エリア</em>  株式会社オカムラ 群馬ラボオフィス『つむぐLABO』
<em>集中エリア</em>  株式会社オカムラ 群馬ラボオフィス『つむぐLABO』
<em>カフェエリア</em>  株式会社オカムラ 群馬ラボオフィス『つむぐLABO』

Project Story

入居部門のファーストオーダー

部門や世代を越えてつながり、 地域のお客さまに“魅せるオフィス”へ

群馬県・高崎駅近くに位置する当オフィスは、地域に根ざした営業活動の拠点として、長年にわたり運用してきました。2つの部門が同居していますが、事業領域が異なり、執務席も区分けされています。このため、オフィス内の自然な回遊が生まれにくく、部門間や世代間の交流が少ないのが実情です。さらに、完全固定席と紙中心の業務スタイルが長く定着してきたことから物の多さが際立ち、空間全体に雑然とした印象があります。とはいえ、長年同じ環境で働く社員が多く、現状に対する疑問や変化への意識は高くありません。

そうした中で、全国各地にあるオカムラ「ラボオフィス」の一つとして改装プロジェクトが始まりました。働きやすい空間を探求する実践的なオフィスをつくり、得られた運用知見を公開することで、お客さまの情報収集の場としても役立てたいです。そのためにも、現場社員の声を汲み取り、見過ごされてきた課題の解消を目指します。

以前のオフィス
BEFORE
オカムラ「つむぐLABO」オフィス@デザインチーム

ゾーニングと紹介するエリア

ゾーニングと紹介するエリア
Scene 1

つむいだ想いを映す、出迎えの空間

全国各地にあるオカムラの自社拠点は、働き方を探求する「ラボオフィス」として公開されています。拠点ごとに特色を持ち、そのレイアウトや運用方法、得られた知見などをオフィス運用にお悩みのお客さまに紹介しているのが特徴です。

「つむぐLABO」のエントランスは、ブラウンを基調にした落ち着いた雰囲気。紐素材を交差させたディスプレイが目を引き、地域とオフィス、お客さまと社員、社員同士といった、さまざまな“つながり”が表現されています。すりガラスの向こうには会議室があり、エントランスから直接入室できる動線に。オフィス内を経由せず案内でき、来客対応がしやすくなっています。

Scene 2

やわらかな執務エリアで、“はたらく”を心地よく

大きな二面窓の眺望を活かした、開放感のある空間が広がっています。山々の景観と室内の植栽がリンクして、自然の豊かさを感じられる設えに。

執務エリアの中心には、目を引くロープ照明と植栽付きの大きな木製テーブルが置かれ、周囲にソファ席やテーブル席が配置されています。用途に応じて席を選べるABWの採用によって、自然な交流が生まれやすくなりました。照明はスポットライトとペンダントライトを組み合わせ、明るさとやわらかなぬくもりを両立。オフィスにいながらも、やすらぎを感じられる空間です。

Scene 3

集中して作業を進めるフォーカスエリア

フロア奥には、より集中した業務に適した執務席が設けられています。座席は背面型レイアウトで、視界を気にせず仕事に没頭できる構成に。座り過ぎによる健康リスクへの配慮から、立ち作業も選べる電動昇降デスクが5席導入されています。

Web会議や面談に対応できるフルクローズ型の個室ブースもこのエリアに配置されており、開放感のある空間の中でも、視線と音を適切にコントロールできる環境が整えられています。自分の仕事にしっかりと向き合えると、社員からも人気の高いエリアです。

Scene 4

やさしさが息づく、サステナブルなカフェエリア

窓際にソファ席とカウンター席が設けられたカフェエリアは、自然光が差し込む明るい空間。対面やオンラインでの打ち合わせ、作業、食事とさまざまな用途に使われています。Web会議を支えるICTツールや持ち運びできるOCポータブルバッテリーが揃い、機能性とリラックス感が両立。デザイン性の高い丸椅子と織物素材のランプシェードが遊び心を添えています。くつろいで過ごせると評判のエリアで、隣り合わせた人とちょっとした雑談が始まることも。ソファ張地には廃棄生地のアップサイクル素材を取り入れ、サステナビリティにも配慮されています。

機能性の中に、やさしさと遊び心を宿した「つむぐLABO」。ここから、新たな働き方が育まれていきます。

Credit
編集
森夏紀(ノオト)、オカムラ編集部
執筆
合戸奈央

記事内の情報は取材当時の情報です。

この記事は2025年9月 5日に公開されたものです。

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