近すぎず、遠すぎない距離感。固定席でも会話が生まれる工夫 ――バックオフィスの課題を解決する空間設計
オリックス・ビジネスセンター沖縄株式会社 様

近すぎず、遠すぎない距離感。固定席でも会話が生まれる工夫 ――バックオフィスの課題を解決する空間設計
Project Data
- プロジェクト名
- オリックス・ビジネスセンター沖縄株式会社 壺川事業所 増床プロジェクト
- 面積規模
- 約1,000㎡
- 人員規模
- 約160名・160ワークポイント
- 完成年月
- 2024年4月竣工
Point !
人員増加に伴い、新しい事業所を設立して、「集中」と「交流」が生まれるオフィスづくりに取り組んだ事例です。背面対向型レイアウトの固定席は、個人作業に専念しやすく、かつ周囲の人に声をかけやすい、ほどよい距離感を保ちます。窓際には、Web会議やクイックな打ち合わせなど、多様なニーズに対応する席が並ぶテラスエリアが広がり、執務エリアから気持ちを切り替えて働ける環境が整えられています。
休憩やイベントにも活用できる50名規模のラウンジは、社内のコミュニケーションを促進し、心身のリフレッシュ効果も期待できます。誰もが自然体で働ける、快適なオフィスを実現しています。
Project Story
オリックス・ビジネスセンター沖縄様のファーストオーダー
増員のため新しい事業所を設立
固定席でも交流が生まれる空間を
オリックス・ビジネスセンター沖縄は、オリックスグループのバックオフィス業務を担っている会社です。沖縄県内には本社(おもろまち事業所)のほか、旭町事業所、宜野座事業所がありますが、人員増加により各拠点が手狭になったことから、増床を目的として壺川に新しい事業所を構えることが決まりました。
当社は業務の性質上、機密情報を扱うため、セキュリティ管理がしやすい固定席を採用しています。昼食を自席で済ませる社員も多く、オフィス内で人の行き来が少ないため、席が近い人たちとは交流できても、部署やチームを超えた偶発的な交流は生まれにくいことが課題です。
壺川事業所では、社員が自然と集まり交流が生まれる空間を目指したいです。加えて、一人当たりの作業スペースにもゆとりをもたせ、集中できる環境を整えて、心地よく働ける仕組みと場づくりを実現したいと考えています。
ゾーニングと紹介するエリア
沖縄らしさを凝縮した受付が 来訪者をお出迎え
沖縄の白い砂浜をイメージしたカーペットと、沖縄の伝統的な建築素材の花ブロックが目を引くエントランス。ニュートラルカラーをベースに、赤瓦のテラコッタカラーと海や空を連想させるブルーを取り入れた、沖縄らしさを感じる色合いが印象的です。
左右にあるガラス扉の先には4つの会議室があり、エントランスから来訪者を直接案内できます。人数に応じて可動式パーティションを開閉できる会議室もあり、6名から20名まで幅広い打合せの規模に対応します。
固定席×ミーティングスペース 個人とチームの両方で働きやすく
執務エリアは、従来の島型対向型で生じていた課題を改善するために、背面対向型のレイアウトを採用。前方にデスクパネルを置くことで、声の反響を抑え、正面の人と視線が合うこともなく、コールセンター業務や事務処理業務に集中できる環境が整えられています。
デスク下のワゴンを撤廃し、個人の荷物はモバイルロッカーへ。デスク周りが整理整頓され、作業スペースが十分に確保されています。振り返って、後ろに座るチームメンバーと会話をするなど活気を感じる場面も。
窓際のテラスエリアにはミーティングスペースが多数あり、自席からアクセスしやすい設計です。気軽に打ち合わせができて業務の効率化も期待できます。
気分転換できるラウンジ 自然と人が集まる交流の場
大きな窓に面したラウンジは、暖かな陽光に包まれながら一息つけるオアシスのような場所。淡いピンクやグリーンの色使いが空間を優しく彩り、天気が良い日には窓の外に沖縄都市モノレールや那覇港へと続くリバービューが広がります。
執務エリアの各席からアクセスしやすく、休憩やお昼時には自然と人が集まり会話が生まれることも。仕事の合間に気分転換できると好評です。
多種多様な什器を取り入れ、その日の気分や人数に応じて座る場所を選べます。座席数は50席あり、懇親会や会社説明会、スポーツ観戦など幅広いシーンに対応します。
About this Project
- 業種
- 事務センター/コンタクトセンター
- 企業名
- オリックス・ビジネスセンター沖縄株式会社 壺川事業所
- 所在地
- 沖縄県那覇市壺川3-3-5 壺川スクエアビル4階
- デザイナー
- 関連タグ
Credit
- 編集
- 水上アユミ(ノオト)、オカムラ編集部
- 執筆
- 遠藤美弥子(OKINAWA GRIT)
記事内の情報は取材当時の情報です。
この記事は2025年7月17日に公開されたものです。



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