2023.06.29 2023.06.29

社会医療法人財団 仁医会 牧田リハビリテーション病院 様 壁のないオフィスがつくる医療現場のシームレスな働き方 ――グループアドレスから生まれる牧田リハビリテーション病院のイノベーション

社会医療法人財団 仁医会 牧田リハビリテーション病院 様

牧田リハビリテーション病院は、回復期、生活期(慢性期)、在宅医療・看護・介護を担う中核病院として、東京都大田区大森にあった旧牧田総合病院(現在は蒲田に移転)からその機能を分け、2013年蒲田に移転開院しました。地域に密着し、安全・安心なリハビリテーション医療と、快適な療養生活をおくることができるような質の高いサービスの提供に日々努めています。
2021年からは、医療機能の整理に伴い院内の改修を順次実施。2022年7月には、部署ごとに分かれていた執務室も、フロアを統合し壁のないシームレスな執務エリアへと変更しました。同時に、5つの部署が1週間ごとに執務エリア内の島(グループエリア)を移動するグループアドレス運用を導入し、新しいワークスタイルに挑戦しています。

病院にとって、部署ごとに執務室が分かれていることは珍しくありません。牧田リハビリテーション病院も、開院以来それぞれの部署が個室に分かれており、他部署との交流が生まれにくい環境が続いていました。また、書類や荷物の量が多く、事務作業を行うための十分なスペースを確保することが難しい状況でした。
そこで、チームや部署単位でフリーアドレスを行うグループアドレス運用の導入を前提とした、壁のない執務エリアを構築。一新されたシームレスな執務空間は、人と人との垣根を取り払い、他部署の人とも挨拶や言葉を交わすシーンを生み出しました。さらに、席を固定化しないことで、ペーパーレスや、書類・荷物をできるだけ持たない意識が自然と身につき、軽快な働き方へと変化。机上が広く使え、作業効率も上がりました。
開放的な空間で部署や業務内容にかかわらず接点を持つことによって、お互いが情報を共有し、刺激し合い、活き活きと働ける環境づくりを目指しています。

Photographs

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新しい執務エリアでは、5部署のメンバーがそれぞれ1つのかたまりとなり、1週間ごとに島を移動していくグループアドレス運用を導入。島ごとに椅子の色を変え、グループの席が分かりやすいよう工夫されている。島の中なら毎日違う席に座ることも可能で、気分を変えて様々な席に座れる楽しみがある。来客時もどのグループがどのエリアにいるか分かるように、出入口近くにマグネットで貼り換えられる配置図を掲示している。
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12名座っても机上に資料を広げて使える大型テーブル「ワークキャリア」は、1番人気の席。足元空間も広々としており、作業スペースを最大限に活用しながら快適に働くことができる。
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コンセントは壁と柱まわりにしかなく、デスクでの電源は「OCポータブルバッテリー」から供給する。ノートパソコンで3.5回分、スマートフォンで14回分の給電が可能。USB Type-A・Type-Cに対応したケーブルとデバイスがあれば、OC本体から直接給電ができる。DC-ACインバーターとの併用でACコンセントからの電源供給も可能。

計30台あるOCポータブルバッテリーの充電には、チャージトレー組込式の「ライブスシェルフ」を利用。充電ステーションとは思えないおしゃれな見た目ながら、効率的にポータブルバッテリーの充電ができる。

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カフェエリアのハイカウンターでは時間帯関係なく食事がとれる。黙食を徹底し、食事が済んだ人から席を譲るルール。ソファ席は、食後自席に戻ってしまうと休憩中なのか仕事をしているのか分からない、という声に応えてできた休憩スペース。こちらでは食事はとれないが、座っていれば休憩中のサインとなり、メリハリをつけて働くことができる。

それぞれのロッカー内にはコンセントを内蔵し、PCなどの電子機器を充電しながら保管ができる。投函口がある扉タイプなので、郵便物の受渡しもスムーズ。

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ブーメランのような形を組み合わせた120度の天板デスクは、お互いの視線が合わない仕掛け。チームの一体感を感じながらも、作業に集中できる。
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執務エリアの中でゆるやかに仕切られたソロワークブース。周囲からの視線を遮るパネルは吸音素材。外側からの雑音を遮り、内側の声も漏れにくくする。

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立ったままでも座っている人と同じ目線で会話できるハイテーブルは、話しかける心理的ハードルを下げてくれる。さらに、通りすがりの人との気軽なコミュニケーションも促進する。
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Data

企業名
社会医療法人財団 仁医会 牧田リハビリテーション病院
所在地
東京都大田区西蒲田4丁目22番1号
納入時期
2022年7月
病床数
180床
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