2022.12.19 2022.12.19

株式会社サイフューズ 様 臨場感のあるラボラトリーと居心地の良いオフィスの融合に込めた想い ――ラボ・オフィス一体型新施設「CYFUSE TOKYO」が目指す快適空間のつくり方

株式会社サイフューズ 様

2010年の創業以降、再生医療・創薬などをはじめとする先端医療の分野で事業展開をしている株式会社サイフューズ。独自の革新的技術を搭載したバイオ3Dプリンタを用いて、細胞のみでヒトへ移植可能な立体的な組織・臓器を作製するなど、新しい治療選択肢の創出に取り組んでいます。
同社は2025年の事業拡張を目指して2022年4月に集約移転を実施。新拠点は、本社オフィス、再生医療等製品をはじめとする様々な領域の研究・開発を行うウェットラボ、バイオ3Dプリンタなどのデバイス機器の開発を行うドライラボに加え、組織・臓器などの細胞製品を製造することのできるクリーンルームの環境までを配備した、開放感、臨場感のあるラボラトリーとして運用されています。ラボとオフィスのゾーンが一続きの空間にある施設は、国内では例が少ない先進的な取り組みです。

以前は、入居後に増床を繰り返した結果、階違いの3か所にウェットラボ、ドライラボ、執務室が点在していました。さらに、本社オフィスを研究ラボから徒歩10分程離れた場所に設けたため、移動時間のロスや、コミュニケーションの効率に課題があるなどの状態が続いていました。
このような状況のなかで、会社の事業拡大を図るため、点在した機能を集約統合する新たなコンセプトの移転プロジェクトを発足しました。
新施設は、本来のクリーンな作業環境と高機密な情報を守ることができる機能の両立を実現した、新ラボラトリーを目指しました。加えて、ラボエリアは、臨場感・ライブ感のある見学が可能なオープン空間としています。
リモートワーク運用が困難な研究者や技術者にとっても、出社している間、活き活きと過ごせるオフィス環境を目指し、コミュニケーションがとりやすい"リビングオフィス"を完成させました。ハード面では生産性を最大化するファシリティを導入し、ソフト面では、働くシーンに合わせて場所を選択できる多様なワークスタイルを支える様々な工夫を講じて、機能性を大きく向上させています。
一般的には働き方の異なるラボワーカーとオフィスワーカーが「一緒に働くことを楽しみたい!」という想いから、"ラボ・オフィス一体型新施設「CYFUSE TOKYO」"が誕生しました。

Photographs

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エントランスを抜けると、オープンな雰囲気のラボエリアが広がる。研究開発や製品製造の基盤となるバイオ3Dプリンタなどの先端機器が並ぶ。CSR活動の一環として学生を招き、公開授業などの教育プログラムをすることも。

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隣り合う2つの会議室は、洋風と和風を意識した家具を用い異なる印象に。また、業務効率や会議の利便向上のために、移動間仕切で1部屋を2部屋に変更できる部屋を設け、フレキシブルな対応を可能にした。以前は、外部施設の共有会議室を使用していたが、移転後は自社の会議室で自由に安心して活動できると好評で、稼働率は8~9割程度に及んでいる。

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コミュニケーションと集中をサポートするため、「TELECUBE by OKAMURA」をオフィス内に導入。4人用フルクローズ型ブースを設置したことで、WEB会議やプレゼンテーション前の作業の効率が向上。また、急な電話応対や会議室の予約までは要しない気軽な打合せなど、オープンスペースでは難しいコミュニケーションをとる機会が格段に充実した。

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モバイルロッカーを動線の中心に持ってきたことによって、ロッカーの天板上で、立ち会議や書類整理などの作業が気軽にできるようになった。不在時はロッカーに書類を投函しておくことが可能になり、作業効率が高まり業務改善につながった。

株式会社サイフューズ 様
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「TELECUBE by OKAMURA」以外にも、昇降デスクの集中エリアやファミレスブース(写真奥)、長椅子エリアのようなリラックスしながら仕事をするエリアを設けるなど、働くシーンに合わせて様々な場所を選択できるワークスタイルを実現している。

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18時の定時と同時に室中を間接照明モードにすることで、自然と時間意識が身につき大幅に残業時間が減った。昇降デスクの集中エリアのみを明るくし、残業申請した社員はそのエリアでのみ業務可能な運用としている。ファミレスブースとカウンタースペースは間接照明やペンダントライトを使用。エリアを明確に分けることで業務のメリハリを意識しながら効率的な働き方を実現している。
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オフィスの中心に据えたカウンタースペースは、社員同士のコミュニケーションになくてはならない「食場」に。ちょっとした休憩に飲食をしながら周りの人と話し、リフレッシュをしてから仕事へ戻るというサイクルが自然と生まれる。コミュニケーション活性化の施策として、おにぎりパーティーやカレーパーティーなどの「食場から、職場をつくる。」活動を推進している。
株式会社サイフューズ 様
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「食場から、職場をつくる。」活動を推進するため、通常の名刺とは別に「サイフーズ」の名刺を作成する遊び心も。裏面には活動のコンセプトが記載されている。

Data

企業名
株式会社サイフューズ
所在地
東京都港区三田3丁目5番27号 住友不動産三田ツインビル西館1館
納入時期
2022年4月
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