研究施設の納入事例

日本無線株式会社 先端技術センター 様
高度な集中力と多様な交流を促す、廊下のないオープンフロア
知識と技術の拠点として誕生した、先端技術センター
日本無線は1915年の創業から今日まで、無線通信・情報技術に関する技術開発、製品開発を一貫して行ってきました。
主な技術開発拠点を東京三鷹から長野に移転・統合し建設した「先端技術センター」は、弊社の新たな成長を目指した事業構造改革を実現するテクノロジーコアとして2014年12月に竣工し、運用を開始しました。
無線通信機器の開発方法は時代と共に変化し、これからの製品開発は高速コンピュータシミュレーション環境により実現されると考えます。同センターはこの環境による開発スピード向上を目指し、従来の実験台を変え、技術者同士が活溌な意見交換や情報収集ができるオープンラボスペースを多用しました。
オフィスコンセプトは個人からチーム、関連グループを経てグローバルまで、あらゆるスケールに対応した空間づくりです。人と人、チーム間、グループ同士のコミュニケーションが活性化することで技術者の意識改革を促す工夫を、随所に施した設計となっています。
また、屋上の無線衛星通信実験場に加え、各階にも屋外無線衛星通信実験用バルコニーを設置したことも設計のポイントです。
(原 泰彦 取締役 常務執行役員談)
集中エリアと交流エリアが絶妙に配置された、ワンルームラボ
ラボスペースは壁、廊下のない開放的なワンルーム空間です。執務エリアと実験エリア間の距離は近く、動きやすい動線が確保されており、高速コンピュータでシミュレーションを行い、並行して実験エリアで検証作業をするのもスムーズです。
執務エリアは、机のホワイトと椅子のブラックのカラーリングがモダンな雰囲気を漂わす空間です。間仕切りがなく視界が通るので、お互いの存在を感じられ、技術者同士が話しやすい環境となっています。デスクは将来の働き方を考慮してベンチデスクを採用しました。
実験エリアは集中できる快適性を考慮してゆったりとレイアウト。実験台は重量のある計測機器や電子機器も設置可能なので、将来の実験環境の変化にもフレキシブルに対応できます。実験台前面に配置されたコンセントの数も多く、利便性が高いと技術者の評判も上々です。今後使い込んでいくうちに、先進的な設備の良さをもっと実感してくれると思います。
オープンラボスペースは、執務エリア、実験エリアに隣接するスペースや、全フロアを貫く大きな吹き抜けの近くに多数配置しました。チームのメンバーに相談したり、吹き抜けを活用し、他のチームとコラボレーションしたり、お互いに刺激し合えるので多くの技術者が交流の効果を実感しているようです。
また、グローバル対応にもなる遠隔地とつなぐTV会議ブースも随所に設置。各部署が物理的距離を超えて密に連携し、海外の技術情報の集約や先端技術を発信するのに役立っています。
(内野 一明 執行役員談)(2015年 取材)

取締役 常務執行役員

執行役員
PROJECT DATA
所在地 | 長野県長野市稲里町834 |
運用開始 | 2024年12月 |
記事内の情報は取材当時の情報です。
この記事は2025年7月 2日に公開されたものです。