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2017.01.06  取材・文/山下久猛 撮影/守谷美峰

漁師になった経緯

──畠山さんは葉山で唯一の女性漁師ということですが、漁師になった経緯について教えてください。元々漁師になりたかったのですか?

畠山晶-近影1

いえ、全然(笑)。中学卒業後、地元の水産高校に入学したのですが、その理由は、第一志望の高校に落ちちゃって、兄がその高校に通ってたし、幼馴染もその高校に入るというので入ることにしたという至極消極的な理由です(笑)。ですので、そもそも海の仕事がしたかったとか漁師になりたいというわけじゃ全然なかったんです。

卒業後は特にやりたいこともなかったのでいわゆるフリーターに。半年くらい経った頃にそろそろちゃんと仕事のことを考えなきゃなと考え始めました。性格的に事務職は無理で、せっかく水産高校にも行ったことだし海の仕事をしたいとそこで初めて思ったわけです。それで、幼馴染の親が経営していたダイビングショップに非常勤で雇ってもらうことになったんです。とはいえ経験なんて何もなかったので、ダイビングやカヤック、ヨットなどを教えてもらいつつ、お手伝いをしていました。

そのダイビングショップでは4年くらい働いたのですが、やっぱり冬場はお客さんがぐっと減るので仕事も収入も減るんです。なので、いろんなバイトをせざるをえませんでした。その中の1つに結婚式の司会の仕事がありました。

結婚式の司会

──なぜ結婚式の司会の仕事を?

畠山晶-近影2

高校生の時に葉山の結婚式場の配膳のバイトをしていたんです。単純に楽しいし、その場にいるだけで幸せな気持ちになれるのでその仕事がすごく好きで。そこで結婚式の司会を手配する会社の社長と知り合って、私は声が大きいので司会をやってみないかと声をかけてもらったんです。

結婚式の司会の仕事ってダイビングの仕事と違って汚れないし、華やかだし、それに一度東京で働いてみたいと思っていたのでやることにしました。まずは1年半ほどその会社が経営している司会スクールに通って勉強して、3年ほど司会業をやったんです。

畠山 晶(はたけやま あきら)

畠山 晶(はたけやま あきら)
1985年神奈川県出身。漁師(葉山町漁業協同組合正組合員)

神奈川県立三崎水産高等学校(現・神奈川県立海洋科学高等学校)を卒業後、ダイビングショップのスタッフ、母校の教員、結婚式の司会業などを経て2011年、葉山のベテラン漁師・矢嶋四郎氏に弟子入りし見習い漁師に。2013年、 葉山町漁業協同組合の準会員、2015年、葉山町漁業協同組合の正会員として認められ、葉山漁協で初にして唯一の女性漁師に。年間を通して海に出て、刺し網漁、ワカメ漁、潜り漁などを行っている。2013年12月から漁師仲間に呼びかけて、自分たちで獲った魚介類を販売する朝市を真名瀬港で開始。好評を博している。

初出日:2017.01.06 ※会社名、肩書等はすべて初出時のもの

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