岡村製作所、OKI(沖電気工業株式会社)と共同開発を行った新コンセプトシーティング「Leopard(レオパード)」のコンセプトモデルを発表

「筋肉」のメカニズムの研究から生まれたロボットテクノロジーを応用したコンセプトモデル「子どもが親に抱きかかえられるような座り心地」を目指しました

製品・サービス オフィス
2008年11月04日 ※記載内容は発行時のものです

株式会社 岡村製作所は、2008年11月4日、沖電気工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長兼CEO:篠塚 勝正、以下「OKI」)と共同記者会見を行い、次世代に向けた新しいコンセプトシーティング「Leopard(レオパード)」のコンセプトモデルを発表いたします。
当社はOKIによる「ロボットレッグ」の研究開発に着目し、オフィスシーティングの快適な座り心地を追求する一環として、ロボティクス機構をシーティングに応用するための共同開発を進めてまいりました。両者の間で打ち立てたコンセプト「子どもが親に抱きかかえられるような座り心地」を実現するため、「Leopard」には業界を超えた互いのテクノロジーが結集されています。
今回の発表は、新しいコンセプトシーティング共同開発のご紹介を目的としたコンセプトモデルとなります。岡村製作所では、今回の発表により皆様からいただいたご意見、ご要望を参考にして、商品化に向けた準備を進め2009年5月の発売を目指します。

OKI開発のロボットテクノロジーを世界で初めてシーティングに応用

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ヒトの骨格や筋肉のメカニズムの研究から生まれた、人間らしいバランスの良い跳躍・着地を実現した「ロボットレッグ(※)」。OKIは、この技術をシーティングに応用するための研究開発を進めてまいりました。
具体的には、大腿~股関節周辺の筋肉の構造・特長を応用したメカニズムを、シーティングの座面~背もたれにかけて配置しています。シーティングの座面が人の膝の上、背もたれが人の体に相当しており、一連の動きとなってしなやかに動作します。

(※)ロボットレッグ
OKIのメカトロの未来形として開発された脚型ロボット。ヒトの骨格や筋肉のメカニズムを研究して組み込むことで、複雑な姿勢制御をしなくても人間らしいバランスの良い跳躍・着地を実現した。2005年6月発表。

新コンセプトシーティング「Leopard(レオパード)」について

「ホスピタリティ&タスク」という新しい発想

「Leopard」は、シーティングとして求められる「上質な座り心地感」を、着座の瞬間から立ち上がりまでの一連の動作の中で常に感じることができるよう、サポートを行う新しいメカニズムと快適さをもたらすデザインが導入されています。
クリエイティブな環境づくりに役立つシーティングとして、活発なコミュニケーションを行うための「交流」の場や、一人でアイデアを整理してまとめあげる「集中」の場、さらには事務・経理などのタスクを行う「作業」の場など、オフィス内のあらゆるワークシーン、多様化したワークスタイルの中にあって「人への優しさ」が常に感じられるシーティングを目指しています。

身体の動きにシートが同期するシーティング

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【1】人を「迎え入れる」スタイリング
着座前は、人を迎え入れるようにせりあがった座面角度となっています。
着座の瞬間には極めてソフトなフォールド感が得られます。

【2】人を「包み込む」深みのある座り心地
腰を下ろしていくと、せりあがっていた座面が最大で25度まで沈み、深く包み込まれる感覚が得られます。
また、メッシュ素材の背もたれが身体を柔らかく受け入れ、ゆとりある座り心地をもたらします。

【3】人に「やすらぎを与える」ゆらぎ感覚
股関節を中心として、背もたれが最大27度リクライニングします。
また、筋肉のメカニズムならではのハンモックのような柔らかなゆらぎ感覚もお楽しみいただけます。

【4】人を「送り出す」感覚の自然な起立補助
深く腰かけた状態から立ち上がりの動作に入ると座面が追従して持ち上がり、立ち上がるまでの起立補助を自然な感覚で行います。

「Leopard」展示コンセプトモデルの特長

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■リクライニング機能
リクライニングのメカニズムは、OKIのロボットレッグ開発技術と岡村製作所のシーティング開発技術のコラボレーションから生まれました。筋肉のメカニズムによる背もたれの自然なサポート感、柔らかい追従性を体感できます。

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■背もたれにメッシュ素材を使用
背もたれには岡村製作所が長年培ってきたメッシュ工法を応用、新たなデザイン性、機能性を提案します。
フレームとメッシュが一体となることにより、ソフトに包み込まれる感覚が生まれます。

■座面クッション
ゆったりとした幅と奥行き感のある座面は、仕立ての良い革張りで、座面の動きに合わせて膝の裏まで柔らかくサポートするような形状となっています。
また、一連の動作の中でメカニズムの特長により座面が傾斜しますが、その際に臀部がズレにくく不安を感じさせないよう、カーブの形状を研究するなどデザインにも工夫が施されています。

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■カーボンフレーム
驚異的なスリムデザインと軽さ、かつ高い剛性を実現させるため、オフィス家具業界初の試みとして背フレームおよび座シェルにカーボン素材を使用したコンセプトモデルを製作しています。
この素材はハイテク素材でありながら、プラスチック成形品とは異なる工芸的な質感の高さが特長です。意匠面では、カーボンの表情を最大限美しく仕上げるためにクリアーコーティングを施しています。将来のオフィスシーティング開発の新たな可能性として、カーボン素材が持つ「究極の軽さ・しなやかさ・強さ・美しさ」を追求したモデルです。

■ベース
今回の展示コンセプトモデルでは、固定ベース型オートリターン方式の脚を採用しています。ゲストを迎えるラウンジエリアでのミーティングの他、タスクシーティングへの展開を見据えて様々なバリエーションを計画しています。

「Leopard」の発売に向けて

今回のコンセプトモデルをベースに商品化に向けた準備を進め、2009年5月の発売を目指します。
市場の要求事項に応じた素材、コスト、品質、耐久性の検証を行うとともに、創造性の高い空間を構築するための「Leopard」の効果的な活用方法の研究を進めてまいります。

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