兵庫県 神戸市兵庫区
Case Number 190901

兵庫県 神戸市兵庫区 様

兵庫区 庁舎

 兵庫区役所は、神戸市でも最も古い庁舎で、手狭さや設備の老朽化、バリアフリー化の必要性などさまざまな課題を抱えていました。そこで区民の方々から意見をいただき、区役所に併設する消防署、区民から要望が強かった区民ホールと一体的に建て替えを行うことにで、区のシンボルとして区民が利用しやすい庁舎として生まれ変わりました。
 大正から昭和に入り、兵庫区には大企業が進出し、労働者のまちとして大いに賑わい、湊川の河川掛け替え工事により登場した「新開地」は「東の浅草、西の新開地」と呼ばれるまでに至り、戦前戦後の大衆芸能、大衆文化の発信拠点として、その中心的役割を果たしました。
 地域の活性化につながる区の拠点づくりをコンセプトとして、2階に客席360席を有する区民ホールを併設し、専門的知識を持つ担当者が常駐し子育て相談や情報提供を行う「おやこふらっとひろば」を6階に開設しています。また、令和3年には併設する消防署も完成します。
 職員のワークスタイルでは、全庁にわたってモバイルロッカーを使用した完全フリーアドレスを導入し、無線LANを整備しました。退庁時には、デスク面がきれいに片付いているクリアデスクを実行しています。

プロジェクトの詳細

所在地 兵庫県神戸市兵庫区荒田町1-21-1
オフィス対象面積 9,800㎡
オフィス対象人員 約300名
インテリア竣工 2019年 8月
デザイン担当 オカムラ・木下

1F エントランスホール

1F 多目的ホール

意匠に兵庫県産木材の格子を使用。区民の憩いの場であり、イベント・展示コーナーとしても開放している。

1F 健康福祉課・保健センター

障害者等の利用の多い窓口の為、見通しの良い動線を確保し、ローカウンターを配置。

1F 健康福祉課

部長席を間仕切りで囲わずレイアウト。相談のしやすさなどコミュニケーションの活性化に貢献。

3F 市民課(マイナンバー窓口)

周囲の視線を遮ることで、安心して相談できるブース型カウンターを配置。

3F 市民課

座面の広いロビー椅子を配置し、誰でも利用しやすく安心して過ごせる待合。

4F 保険年金医療課

カウンターと向き合わないよう待合椅子を配置し、待たされ感の軽減に配慮。

4F 保険年金医療課

窓口が見えるよう管理職の机にW1200×D600㎜を採用。

4F キッズスペース

お子様連れでも待合時間を安心して快適に過ごせる場。

5F こども家庭支援課

カウンターにはセグメントパネルを配置し、プライバシーに配慮。

5F こども家庭支援課

フリーアドレス制の為、PC・個人書類はW450のモバイルロッカーに収納保管。

7F 生活支援課

将来のレイアウト変更に柔軟に対応出来るよう、可動式スクエアテーブルに1200㎜角を採用。

8F 区長室

応接だけでなく、ミーティングテーブルを配置し、区政に関わる課題を議論し意思決定。

デザイナー

木下 道生

 神戸市兵庫区様とは、大変長い間、お付き合いをさせていただきました。平成27年の夏より通い始め、令和元年9月に納入写真撮影でお邪魔するまで、丸4年間お世話になりました。最初は、既存のデスクで話を進めていたプランも、ユニバーサルプランのご採用を検討され、ベンチテーブルへと変わり、終盤にフリーアドレスの採用が、一部採用から全体採用へとあっという間に決まり、モバイルロッカー使用の完全フリーアドレスへの道が猛スピードで開かれました。
 入居する職員様においては、あまりにも環境の変化が大きく、戸惑いを隠せない状況だったと思いますが、新しい環境に何とかしてなじもうとする努力は、計り知れないものだと察し、大いに敬意を表します。
 先進事例として、今後参考に見学に来られる方が多いと思います。ぜひ、初志貫徹でこの環境を維持していただき、新しい働き方改革の実践オフィスとして発展していただければと思っています。何事も新しいものを取り入れるのが好きな神戸市です。これからもどんどん新しいことに挑戦して、より先進的な働き方を実践されていくことを期待しています。