ホースロギングファニチャー「KURA」新発売

C.W.ニコル・アファンの森財団とのコラボレーション製品で、ソーシャルビジネスを推進いたします。

製品・サービス オフィス
2013年11月05日 ※記載内容は発行時のものです

株式会社岡村製作所は日本の森を健全化する活動の一環として、オカムラとC.W.ニコル・アファンの森財団がコラボレーションし、スギの間伐材と馬搬を活用して製作したスツール「KURA」を2013年11月6日(水)より開催される「オカムラグランドフェア 2013」にて発表・展示、2013年12月より発売を開始いたします。
今回の取り組みは、オカムラの生物多様性に向けたアクション"ACORN"活動の一環として、ACT-1"木材利用による森林の健全化"としてスギの間伐材有効活用、およびACT-3"環を広げる"として自然に寄り添った林業技術である馬搬(ホースロギング)を普及啓発するために、C.W.ニコル・アファンの森財団と共同で進めたプロジェクトです。
ソーシャルビジネスへの取り組みとして、馬搬利用のスギ間伐材を活用するほか、売り上げの一部を森林再生に役立てて日本の森の健全化を推進いたします。
また、この製品はオカムラが12月12日(木)から出展する「エコプロダクツ2013」でも展示いたします。

アファンの森財団が管理する「森林・林業再生モデル林」

C.W.ニコル氏が私財を投じて始め、その後トラストなどで約30年間の年月をかけ、荒廃した里山の森林再生を実践してきたアファンの森。
2010国際森林年を契機に、民有林と国有林が連携した新たな森林づくりのモデル的な取組みとして、アファンの森財団と北信森林管理署が「社会貢献の森」を締結し、アファンの森に隣接する国有林約27haをアファンの森財団が借り受け管理することになりました。名称を「森林・林業再生モデル林」とし、地域本来の森林生態系の再生を目的に、生物多様性の回復による地域の森林資源の活用を、地元との連携により推進しています。
日本の森林面積の40%を占める人工林の健全化も、日本の森林健全化には欠かせない要素です。

人工林の健全化への挑戦

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森の経済がうまく循環できずに放置されてしまった人工林。人が意図的につくった森には間伐など手を入れ続ける事が重要です。管理を続けるためには森の経済循環も欠かせません。切り出した間伐材を有効活用するために、あえて従来家具には用いられなかったスギの間伐材をスツールにしました。また、切り出した材木を搬出するためには作業道整備など課題もあります。そこで、作業道の整備が不要で、森へのダメージも少なく、化石燃料を使用しない馬搬(ホースロギング)という方法を活用して材木を搬出しました。

馬搬(ホースロギング)

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古くから昭和中期までは盛んに行われていた林業の集材手段です。重機や架線集材の発達普及により今では岩手県遠野市に残るだけとなり名手も2名と高齢化しています。
作業道をを作る必要もなく、小回りがきき、重機で土壌を固めたり、立木に傷をつけることもほとんどありません。しかも、化石燃料に頼ることなく、草や藁などの天然資源からエネルギーを生み出し、馬の排泄物は森に還元されるという、最も自然に寄り添った手段の一つです。以上の理由から、小規模林業では見直されるべき集材手段です。
遠野市の若者がこれらの技術が見直され普及啓発することを目的に遠野馬搬振興会が設立され活動しています。これらの活動を応援し普及啓発PRの役に立つよう"ホースロギングファニチャー"が誕生しました。

「KURA」について

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元来、木製家具は広葉樹など固い木材から製作されますが、あえて柔らかく人工林に多いスギ材を活用し、馬搬の啓発のために馬をイメージしつつ、オカムラらしいデザイン性と品質を確保するために様々な工夫がほどこされています。仕様は、木金混合のハイブリッド仕様となっています。馬を感じさせる美しい繊細なフォルムをもちながら、スツールとしての強度の確保を実現しました。また、ニコル氏のリクエストにより金属パーツの一部には馬蹄形のマークを入れています。欧州では蹄鉄(ホースシュー)形のものは幸運のお守りといわれています。「U字型で幸運を受け止め、やってきた幸運を逃がさないように」そんな思いが込められています。
流通経費を極力抑えるためにオカムラホームページでの限定販売を予定しています。

ホースロギングファニチャー「KURA」スペシャルページ
□価格 95,000円(本体価格)

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