慶應義塾大学コラボプロジェクト
脱炭素社会に向けて
3Dプリンタで実現するものづくり。
慶應義塾大学KGRI環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センター(代表 田中浩也)とのコラボレーションにより生まれたUp-Ring(アップリング)シリーズ。2018年から2020年にかけて行われた環境省の委託事業「バイオポリエチレン家具プリント製造実証事業」の成果に基づき開発を行ってきました。バイオマスポリエチレンを原料とし、3Dプリンタを使って生産する Up-Ringシリーズは、脱炭素社会の実現に向けての新しいチャレンジです。
デザイナー:益山詠夢 材料開発者:湯浅亮平
産官学連携で未来をつくる
Up-Ringは慶應義塾大学が進めてきた環境省の委託事業「脱炭素社会を支えるプラスチック等資源循環システム構築実証事業」と2013年から進めてきた文部科学省センター・オブ・イノベーション(COI)プロジェクトの成果によって生まれました。
2030年、2050年に国が掲げた地球温暖化防止目標達成のために、新しい原料や新しい技術の研究や導入は欠かせません。オカムラではこれからも官民連携のプロジェクトや教育・研究機関などと連携しながら持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けていきます。
3Dプリンタで家具をつくる
3Dプリンタによる生産では…
- 金型が不要なため生産準備段階での費用削減が図れる。
- 製造時に無駄に材料を消費しない。
- 製造時に騒音が出ない。
- 製造時の消費電力が少ない。
- 1台だけでも生産可能。
- 納品先に近い場所で生産して物流によるCO2排出を低減することも可。
バイオマスプラスチックで家具をつくる
サトウキビ生育の過程で、CO2を吸収(固定)するため、バージン材使用時と比べ、製品ライフサイクル全体におけるCO2排出量を約50%削減。温暖化防止等に貢献します。しかも非可食成分から製造されるため、食料との競合も発生しづらくなっています。
Up-Ringシリーズの原料であるバイオマスポリエチレンは、サトウキビから作られています。サトウキビなどの植物は再生可能であるとともに生育過程でCO2を吸収固定。化石資源などの枯渇性資源の使用削減と、温室効果ガスの排出抑制効果が期待できます。
サトウキビを発酵させバイオエタノールを作り、脱水、重合することでバイオマスポリエチレンを製造。バイオマスポリエチレンは粒状のペレットの状態で保管されています。
バイオマスポリエチレンを3Dプリンタで成形すると「反り」が発生するので、層間強度を高め「反り」を抑えるためにフィラーを混合します。
色の調整は着色したバイオマスポリエチレンのペレットを攪拌混合し調合します。
色の調整は着色したバイオマスポリエチレンのペレットを攪拌混合し調合します。
製造に必要な形状データを入力し、ペレット状の原料を3Dプリンタに投入します。3Dプリンタ内で加熱された原料が、ノズルから射出されて成形が始まります。
ノズルから押し出された原料は、層を何層も重ねて形になっていきます。データ通りに成形するために射出速度と温度を細かく設定します。形状が出来上がったら冷却して安定させます。
輸送
完成した製品は配送センターから直接お客様のお手元へ。将来的には国内各所に3Dプリンタを設置し、納品先に最も近い場所で製造。輸送経路の短縮によりCO2排出量をさらに削減できる可能性を秘めています。
お客様のお手元まで届く
1台1台心を込めて製作した製品を、お客様のお手元へお届けさせていただきます。
LINE UP
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ハイバックチェア
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ローバックチェア
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カフェテーブル
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