発行:2005年2月4日

小田急電鉄株式会社 新型「小田急ロマンスカー・VSE(50000形)」用
アンクルチルトリクライニング機能付車両用シートを納入

車両形式50000形2編成分(20両)の一般車両用席の他、展望車両用席・身障者用席
コンパートメントボックス席等、全716席を納入しました

株式会社 岡村製作所は、2005年3月19日より営業運転を開始する箱根観光用の新型小田急ロマンスカー向けに車両用シート(2編成全716席分)を納入しました。
この新型ロマンスカーは、新宿と箱根とを結ぶ「ロマンスカー」のサービスを一層高めることを目的とし、展望席やコンパートメント形式のサルーンを設置するほか、連続窓の採用や、高いドーム型の天井などの快適な居住性を向上させるさまざまな技術を採用しています。
今回の車両用シートの開発に際しては、快適な乗り心地を提供するため岡村製作所が長年オフィスシーティングで培ってきた「アンクルチルトリクライニング機能」を導入しています。さらに適度なクッション性やリクライニング性能など、人間工学に基づくさまざまな技術を採用することで、快適な乗り心地、座り心地を追求しています。
また、デザインは車体・内装・シート等の総合デザインを担当した建築家 岡部憲明氏(岡部憲明アーキテクチャーネットワーク代表)の監修のもと、技術と一体化したトータルデザインとし、上物シート部を岡村製作所が、回転式脚台部を車両用シート業界最大手の天龍工業株式会社(本社:岐阜県各務原市、社長:福西 紀雄)が共同で製作しました。


車体

展望車両

−車両シートの特長−

1.「アンクルチルトリクライニング機構」の搭載により更なる快適な座り心地を実現

オカムラのオフィスシーティングで広く採用されている独自開発の「アンクルチルトリクライニング機構」を搭載。背もたれを後傾させた際に、連動して座面が下がりながら後方にスライドする機構で、足のくるぶし(アンクル)付近を中心として背と座が回転する為、安定感のある自然な座り心地を得ることができます。鉄道車両用シートにオフィスシーティングとして実績のあるリクライニングメカニズムを搭載したことはオフィス家具業界として初めての実績です。



2.「ゆとりあるスペース」を実現したスマートなシートデザイン

より良い座り心地を得るための条件である「人間工学を基にした背もたれと座の形状」、「適度なクッション性」、「自然で安定感あるリクライニング性能」等を充分に確保しながら、背もたれの薄い車両シートを開発しました。これにより、1050mmのシート間がよりゆとりのあるスペースとなりました。従来にない車体天井高(255cm)と相まって、豊かなボリュームの快適な居住空間を創りだしています。

3.「木」の温もりを生かしたインテリア

シートの背面に装備されているテーブル、肘当て、車内歩行時の補助として使用する把手には、難燃性の木材を採用しました。明るく開放感のある室内と調和のとれた木質素材の採用により、あたかも住居のような温かみのある上質なインテリア空間を実現しました。また、天板、肘木、把手の木部には、JASのホルムアルデヒド発散等級区分で最高ランクの※F☆☆☆☆の素材を採用しています。

※JASの規格F☆☆☆☆とは、ホルムアルデヒド放散量の平均値0.3mg/l、最大値0.4mg/l以下をさします。



4.シートの張り材にロマンスカーの伝統色を採用

室内を明るく彩るシートカラーはメインの部分にはロマンスカーのシンボルカラーでもあるVermillon(バーミリオンオレンジ:明るいオレンジ色)のモケット生地を使用。また、側面と背面には濃淡のグレーで構成されるポリエステル繊維をミックスした織物を使用しています。さらに、メインの張り材であるバーミリオン・モケットには耐火性のアラミド繊維を織混み、小田急ロマンスカー専用のオリジナルとして難燃性・安全性の高い張り材を住之江織物 株式会社が開発しました。

5.快適な旅をサポートする様々なアイデア

■背面の木製テーブル面にはカップ置きの他、テーブル上の落下防止を配慮する為、縁取り加工が施されています。 ■ショッピング袋等を掛ける際に便利なフック。 ■テーブル未使用の際は留めとしての役割を、使用中は小型バック等を掛けるフックとして使用できます。 ■背面に装着されているメッシュ生地の収納スペースは雑誌やペットボトル等を一時的に収納するのに便利です。



6.車両室内

展望車両 通常モード

背の形状をコンパクトにまとめ、充分パノラマで楽しむことができます。

展望車両 ラウンジモード

展望席前3列は対面席にもなり、走るラウンジとして機能します。

サルーン席

セミコンパートメントタイプの4人席が3室用意されています。

■新型特急ロマンスカー・VSE向け車両用シート(中間車両 一般席)


窓側に5度向け、4mにのびる水平窓から展望をゆったりと楽しむことができます。

岡部憲明(おかべ のりあき) 略歴
岡部憲明アーキテクチャーネットワーク代表、神戸技術工科大学教授
ポンピドゥ・センター設計チームを経て、レンゾ・ピアノとともにパリやイタリアの都市を拠点に活動。88年、関西国際空港旅客ターミナルビル設計競技に優勝し、同作品にて日本建築学会作品賞を受賞。95年、岡部憲明アーキテクチャーネットワークを設立(代表)。代表作に牛深ハイヤ大橋、ヴァレオユニシアトランスミッション厚木工場など。著書に『エッフェル塔のかけら』(紀伊国屋書店)、『関西国際空港旅客ターミナルビル』 (監修、講談社)、『可能性の建築』NHK人間講座(日本放送出版協会)など。




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