オカムラは2011年1月、生物多様性の取り組みをより一層実践的に展開するため、一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団とオフィシャルスポンサー契約を結んでいます。現在、地球上の生物多様性が重視される中、生態系の崩壊により種の絶滅が叫ばれています。オカムラは一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団の活動を支援するとともに、従業員がアファンの森で実際に活動することでエコマインドを育て、生物多様性にむけたオカムラのアクションのさらなるステップアップをめざします。
長野県の黒姫に私たちが「アファンの森」と名付けた森があります。そこでは、春夏秋冬を通じて、色とりどりの花が咲き、チョウやハチ、カエルやトンボ、小鳥たちなどたくさんの生きものに出会うことができます。しかし、30年前まで、この場所は“幽霊森”と呼ばれるような暗い森でした。人はもちろん動物も寄り付かず、多くの草花たちは日光不足で瀕死の状態だったのです。
私は1986年から、放置された森(かつての里山)を少しずつ買い、手入れを始めました。本来の森の住人であった生き物たちにとって居心地のいい森に戻すためです。鬱蒼としたヤブやササを刈り、病んでしまった木を伐ると、地面に光が当たり土の中に眠っていた種から次々と芽がでてきました。
手入れを始めて25 年が過ぎ、アファンの森はようやくたくさんの生きものが戻ってきてくれるようになりました。植物は500 種以上、鳥類は73 種以上、日本の本州に生息する大型のほ乳類のほとんどが確認されています。そのうち26 種が長野県で絶滅が危惧されている動植物です。
日本には元々、地域ごとに生物多様性豊かな森があり、人々はその自然の恵みを利用して暮らしていました。私が日本に通いだした45年前は、里山から燃料となる薪や炭、家や家具をつくる建材や山菜・キノコなどのおいしい食材まで調達できる大切な場所でした。森から採りすぎることなく恵みを上手に頂き、結果明るい森が維持され、多くの生きものたちが人と共に寄り添いあって暮らしていたのです。しかし、経済が成長するにつれ、々は森ではなくお金が大切になりました。燃料や材料は石油製品に代わり、里山は見捨てられていきました。その結果、里山は開発されるか、スギ、ヒノキの人工林に変えられました。残った里山は放置され、荒廃が進みました。日本の絶滅危惧種の55%は、里地里山に依存していた生きものだといわれています。私たち使命は、人の手によって失われてしまった森の命の環を人の手によってよみがえらせること。そしてその美しい日本の森を永遠に残していくことです。アファンの森から7年間で合計17羽のフクロウのヒナが誕生しました。生態系の頂点に位置する猛禽類であるフクロウが育っていることは、森本来の生態系がよみがえっているメッセージだと思っています。
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